(一社)長野県測量設計協会東信支部(井出一彦支部長・フジ技研)は14日、本年度の技術研修会を兼ねて、県現地機関と意見交換を開いた。
今年の研修場所は、NHK大河ドラマ『真田丸』の舞台となっている上田城の櫓下の地質や構造を視察。また、戦乱の荒波にもまれながら道を開いた真田一族の歴史を辿った。
研修会には、県現地機関から佐久建設事務所宮原宣明所長と上田建設事務所竹内敏昭所長はじめ職員30人、会員から34人が参加し、2班に分かれ上田城周辺を歩いた。
講師は、上田市教育課文化振興課文化財保護担当和根崎剛係長が真田丸の歴史を案内。県環境保全研究所自然環境部富樫均専門研究員が上田盆地の地形発達と上田泥流の起源を説明した。
富樫講師によると、上田城周辺は大きな岩石が無数にあり、黒斑火山活動末期に起こった巨大山体崩壊による岩宵なだれ堆積物の一部と考えられるとしている。そのため「当時の真田信繁はその起伏を利用して、砦を造った」と話す。また、真田丸放送にあたりNHK報道関係者に地層を説明したが「最後まで理解してもらえなかった」とエピソードも話していた。会員からは、地質調査方法や分析方法など多くの質問がでて熱心に頷きながら聞き入っていた。
研修終了後に、上田合同庁舎において意見交換が開かれ、業務上での疑問や改善策などを議論した。
[東信支部の要望・提案事項]
◇道路台帳(既成図利用)について
◇合同現地調査の提案
◇災害業務について
◇ICT技術の積極的活用
[上田建からの意見・要望事項]
◇変化点の測量・設計に関して
◇課題や留意事項の記載に関して
◇法令・基準の明示に関して