上伊那郡飯島町の高坂宗昭町長は17日、17年度予算案発表の記者会見を行なった。17年度予算は自立した場合のふるさとづくり計画と合併計画との両方を睨んで編成。主要施策には東部保育園建設を掲げ4億7512万円を計上、一方で人件費や事務事業見直しなど行財政改革により歳出抑制に努めている。
一般会計総額は42億2000万円で前年度並み。特別会計は公共下水道事業が前年度比17・4%減の7億6112万円、農業集落排水事業が同比16・6%増の2億1835万円となった。水道事業会計は同比2・9%増の5億4421万円としている。
東部保育園は2か年事業の1年目事業費として予算を計上。17年度一般会計歳出の10%を超える金額となった。建設関連ではこのほか、17年度が事業最終年度となる町道北上の原線改良工事、管渠工事中心の七久保処理区公共下水道事業、七久保工区・日曽利配水池築造工事、飯島・七久保地区下水道事業関連配水管布設替工事などに予算を盛り込んだ。また七久保小学校の耐震診断・実施設計委託費も計上している。補強等工事は18年度単年度で行なう。
国の三位一体の改革による影響は1億2833万円を見込んでいる。町は行財政改革として人件費削減や給付金縮小などの事務事業見直し、補助金削減、施設使用料見直しなどにより9413万円の歳出を抑えた。また財政調整基金や社会福祉基金などからの繰入金により財源を確保している。
高坂町長は「相当な痛みを伴う2年連続の厳しい予算。17年度は聖域を設けず事業を見直していく」と語った。
飯島町17年度予算案の主な事業は次のとおり(単位千円)。▼は新規事業。
▼本郷コミュニティセンター建設補助=12、400
▼飯島東部保育園建設事業=475、121
▽小規模児童遊園地設置事業=150
▽高齢者にやさしい住宅改良事業=700
▼七久保小学校耐震補強・大規模改造事業(耐震診断・実施設計)=11、520
▽文化財保護・埋蔵文化財調査=1、383
▽県営農免農道整備事業(本郷地区)=21、170
▽基盤整備促進事業(飯島新井地区農業用水路改修工事)=13、377
▽県営中山間地域総合農地防災事業(七久保片桐地区農業用水路改修)=11、219
▽土地改良事業補助(地元施工補助)=3、000
▼陣馬形牧場撤去負担金=2、420
▽松くい虫防除事業=5、798
▽造林・保育事業=4、585
▽林道整備事業=3、402
▽緑化推進事業=1、260
▽地籍調査事業=8、879
▽地方特定道路整備事業(北上の原線)=36、000
▽地方特定道路整備事業(堂前線)=31、440
▽町道維持管理(除雪対策含む)=19、922
▽町道改良事業(芝宮線工事)=5、000
▽町道改良事業(本郷幹線調査)=1、800
▽町道改良事業(舗装工事)=1、500
▽県道改良事業負担金=1、000
▽国道153号バイパス建設促進=780
▼町道改良事業(広域2号線調査)=600
▽主要地方道竜東線改良促進=202
▽消防施設整備(消火栓管理その他一般分)=19、196
▼すまいの安全「とうかい」防止対策事業=6、759
▽上水道建設改良事業=271、297
▼上水安全対策事業(配水池築造等)=50、000
▽老朽石綿管更新事業=4、000
▽七久保処理区管渠整備事業=380、837
▽飯島処理区管渠整備事業=135、874
▽合併処理浄化槽排水管整備事業(豊岡地区)=24、600
▽合併処理浄化槽設置整備事業=12、922
▽遠距離給水管工事=500