栃木市は十九日までに、川原田市営住宅建て替え事業(川原田町)の執行方針を固めた。今年度から第一期工事に着手、高層住宅一棟七十四戸を三カ年にわたる継続事業で建設していく。工事は建築本体、機械設備、電気設備の三工種に分離。十月にも入札し、定例十二月市議会で承認を求めていく。継続費十二億六千九百九十七万五千円を設定、工期は外構工事を含め十八カ月間を見込んでいる。全体では中高層住宅八棟百九十八戸を供給、五期に分けて整備する。十九年度の事業完了を目指し、総事業費三十二億三千七百万円の巨費が投じられる。
今年度から着工するのは、計画している八棟のうち唯一のRC造八階建てとなるA棟。延べ床面積は五、〇〇六・六七㎡となり、敷地面積二三、四〇〇㎡の北側に建設する。実施設計業務は昨年度、(株)馬上設計(栃木市平柳町三-三一-三〇)が五千五百十五万円で手掛けている。
七十四戸の内訳は中堅所得者層対応の特定公共賃貸住宅(特公賃)十四戸、一般向けの公営住宅六十戸。間取り及び戸数は特公賃が三DK十四戸、一般用が三DK二十三戸、二LDK二十三戸、二DK十四戸。エレベーターを完備、一階から七階までの両サイドが特公賃になる。
専有面積は特公賃が七四㎡で、一四・四四㎡と一一・七三㎡の洋間二部屋に加え、一〇・八三㎡の和室一部屋を配す。一般用は三DK六三・一七㎡(洋間二、和室一)、二LDK六三・一七㎡(洋間一、和室一)、二DK五二・三四㎡(洋間一、和室一)。
初年度は支払額の二%に当たる二千四百三十六万五千円を予算化、十一年度は六三%の七億九千八百万円、十二年度は残る三五%の四億四千七百六十一万五千をそれぞれ措置していく。入札参加形態は本体建築がJV、機械設備、電気設備はいずれも単体になることが想定される。
一期工事では付帯施設のポンプ室一棟(RC造平屋建て二八・一四㎡)、プロパンガスボンベ室一棟(CB造平屋建て二一・六㎡)、耐震性防火水槽一基(四〇t)、自転車置き場二カ所(百五十台収容)を建築工事に組み入れる考え。
これら以外では既存の簡易耐火構造住宅十棟(二階建て二棟、平屋建て八棟)四十三戸の解体工事を十一月にも別途発注、ほかに水道管切り回し工事も予定している。駐車場百十六台分(一期分七十四台、来客用二台、二期分四十台を前倒し)の外構工事は十二年度の発注となる。
整備地は、東北縦貫自動車道の栃木インターチェンジに近接する市総合運動公園東側に位置。用途地域は第一種中高層住居専用地域、建ぺい率六〇%、容積率二〇〇%。周辺地域住民とのコミュニティー確保を図りつつ、多種多様なライフスタイルに対する住居仕様に配慮している。