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国土交通省関東地方整備局(建設)

関東地整がテックフォース受賞報告会

2017/12/22 埼玉建設新聞

 関東地方整備局は、2015年9月の関東・東北豪雨において被災地支援を行った緊急災害対策派遣隊(TEC-FORCE)が17年防災功労者内閣総理大臣表彰を受賞したことに伴い20日、さいたま新都心合同庁舎2号館で職員向け報告会を開催した。災害当時に整備局長を務めていた石川雄一国土交通省本省道路局長と、活動へ従事した班長が、地域の建設企業に対して感謝を述べる場面もあった。

 石川道路局長は「地元建設企業に決壊地点への進入路を整備していただいたことが、大手建設企業による応急復旧につながった。測量・コンサルタント企業との連携もしっかりできていた」と振り返った。

 加えて「ダム、渡良瀬遊水地、首都圏外郭放水路など治水事業の蓄積によって、被害軽減につながった。ストックがなければ同時多発的に被災していた可能性もある」との見解を示した。

 続いて、向井正大防災対策技術分析官はTEC-FORCEの活動、関東・東北豪雨の概要、鬼怒川緊急対策プロジェクトなどを紹介した。

 さらに堤盛良現地対策本部長、古市秀徳河川班班長、戸倉健司道路班班長、八木(やつき)裕人広報班班長(いずれも当時)は各班による活動内容などを報告した。

 古市氏は排水作業に関して「例えば小型バックホウが必要になった際、近隣道路事務所の協力企業から手配いただくなど、地域建設企業の皆さまには大変お世話になった」と述べた。

 戸倉氏は側溝清掃において「圏央道建設工事安全協議会のメンバーにボランティアで参加していただいた。非常にありがたかったことを覚えている」と思い返した。

 また、内堀寿美男下館河川事務所副所長は9月8日に総理大臣官邸で行われた表彰式の様子を伝えた。ほか、里村真吾同事務所長が鬼怒川緊急対策プロジェクト進捗状況、三輪賢志日光砂防事務所長が栃木県日光市芹沢地区土石流災害の報告を行った。

 泊宏局長は講評で「今回の災害対応で得た知見や教訓を伝承していくため、体制や仕組みの充実を図ることが大事。また、職員一人一人が日々の業務、訓練、研修を通じ、災害対応能力と技術力を維持し、向上させていくことが重要」との考えを示した。

石川道路局長は建設企業に感謝の意を表した 講評を述べる泊整備局長 職員など約220人が集った

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