記事

事業者
茨城県

岩瀬駅前富谷線拡幅へ/岩瀬町の駅周辺整備断念受け/都市計画変更案を縦覧中

2005/04/20 日本工業経済新聞(茨城版)

 県は、JR岩瀬駅の北口で整備を進めている都市計画道路岩瀬駅前富谷線および犬田元岩瀬線について、都市計画の変更を計画している。駅周辺地区整備計画の見直しに伴うもので、岩瀬駅前富谷線は駅前広場の形状変更によって一部区間の幅員拡幅を、犬田元岩瀬線は今後の整備計画区間を廃止する。

 現在は都市計画変更案の縦覧を行っており、今月28日には公聴会を岩瀬町役場で開催する。引き続き必要な都市計画変更の手続きを進めていく。

 3・4・32号岩瀬駅前富谷線は、岩瀬駅北側市街地の南北中心軸を形成する幹線街路として、昭和52年12月に延長約1800mが都市計画決定された。駅から都市計画道路新橋谷中線までの約210mを残して整備が完了し、供用されている。

 3・5・37号犬田元岩瀬線は、岩瀬駅北側の市街地内で、岩瀬町が整備を計画している3・5・43犬田北線や3・5・40東区元岩瀬線などとともに、国道50号バイパスなどの幹線街路を補完する補助幹線街路として、昭和54年12月に都市計画決定された。

 現在までに、国道50号バイパス沿道の土地区画整理事業区域内の約360mの整備が完了し、供用されている。

 しかし、これらの道路網の前提となっている駅周辺地区面整備構想は、近年の人口減少や景気の低迷、町財政状況の悪化など、社会経済情勢の変化により実現の可能性が薄れ、構想を断念せざるを得ない状況となっている。

 一方で、現在の岩瀬駅周辺地区は駅前広場がなく、県道岩瀬停車場線も幅員が狭いため、バスが駅前に乗り入れできないなどの問題を抱え、駅前広場とアクセス道路である岩瀬駅前富谷線の整備が緊急の課題となっている。

 このような中、平成15年3月に町が策定した都市計画マスタープランでは、岩瀬駅前富谷線と駅前広場の整備推進に努め、駅周辺の既成市街地は狭い路地や古い建物・樹木などを残した地域づくりを進めていく、としている。

 そのため県では、岩瀬駅周辺地区の都市計画道路網のあり方を再検討。

 駅への交通アクセス機能は主に岩瀬駅前富谷線と駅前広場が担い、地区内で発生する交通の処理は、既存のまち並みをを大きく変えるような新たな都市計画道路事業ではなく、現道を活用して行うことにした。

 そこで、都市計画道路網を見直すことを計画。岩瀬駅前広場の位置および形状を変更し、岩瀬駅前富谷線は一部区間の幅員を拡幅する。

 また、犬田元岩瀬線は、新橋谷中線との交差点以南の区間を廃止する。

 なお、県による都市計画変更に併せ、岩瀬町でも東区元岩瀬線の一部区間を廃止し、犬田北線も廃止する予定。

 都市計画の内容と変更区域(案)は次のとおり。

【都市計画の内容】

◆3・4・32岩瀬駅前富谷線

 <1>起点=岩瀬町大字犬田字猪窪<2>終点=岩瀬町大字富谷字戸崎<3>主な経過地=岩瀬町大字岩瀬字水道<4>延長=約1800m<5>構造形式=地表式<6>車線の数=2車線<7>幅員=16m<8>地表式区間における鉄道等との交差の構造=3・2・34号岩瀬羽黒線と立体交差。幹線街路との平面交差3箇所<9>その他=なお、岩瀬町大字犬田字猪窪地内に岩瀬駅前広場を設ける。

◆3・5・37犬田元岩瀬線

 <1>起点=岩瀬町大字岩瀬字古田<2>終点=岩瀬町大字岩瀬字水道<3>主な経過地=岩瀬町大字岩瀬字十枚内<4>延長=約920m<5>構造形式=地表式<6>車線の数=2車線<7>幅員=12m<8>地表式区間における鉄道等との交差の構造=3・2・34号岩瀬羽黒線と立体交差。幹線街路との平面交差3箇所。

【都市計画を変更する区域】

◆3・4・32岩瀬駅前富谷線

 <1>追加する部分=岩瀬町大字犬田字猪窪の一部。

 <2>変更する部分=岩瀬町大字岩瀬字山王の一部。

◆3・5・37犬田元岩瀬線

 <1>削除する部分=岩瀬町大字岩瀬字古田の一部。

【変更案の閲覧場所および問い合わせ】

◆県土木部都市計画課=電話029-301-4588(直通)。

◆岩瀬町役場まちづくり課=電話0296-75-3111(代表)。



紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら