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群馬県高崎土木事務所

和田橋・聖石橋を促進/事業費は55億円強/17年度の事業概要

2005/05/10 群馬建設新聞

 県高崎土木事務所は、17年度の事業概要を明らかにした。それによると、今年度事業費は補助公共で45億1000万円、単独10億円の合計55億1000万円が配分された。国土交通省が事業を実施している国道17号高松立体事業に伴う和田橋の拡幅計画は、4スパン分の上部工を上期中に発注。渋滞解消を図る聖石橋の架け替えでは、最終段階となる中央部の中央部の床版工事、取付部の舗装工などいずれも上期に発注、18年度に舗装工や照明工事等を発注して、同年度末の供用開始を目指す。このほか、高崎駒形線や高崎駅西口線の電線共同溝の促進、粕沢川及び天神川などの護岸工事も実施していく考えだ。

 主要事業は次の通り。

【国道354号高崎玉村バイパス道路改築】

高崎駅東口と県東部の主要都市を結ぶ広域幹線道路の一部を形成するバイパス事業。同事務所管内の全体計画はL2km、W25m、今年度は用地補償を促進する。

【主要地方道高崎渋川バイパス地方道路交付金事業】

高崎~渋川間の渋滞解消を図るためバイパスを整備するもので、すでに高崎市小八木町から群馬町金古までのL6・16kmは開通、引き続き2期工区の吉岡町L5・4kmを整備促進する。同事務所管内はこのうち、L11・64kmで今年度は用地補償に着手する。

【県営広域営農団地農道整備事業(箕郷町善地)】

同地区は広域農道整備事業榛名南麓2期地区として平成15年度に事業採択(L7・5km)され、箕郷町分(L1・8km)区間はすでに0・8kmを工事着手。今年度は道路付帯工及び舗装工をそれぞれ0・8km実施する。

【主要地方道藤木高崎線(和田橋)交通安全施設等整備事業】

国交省高崎河川国道事務所が計画している高松立体と協調して事業展開している和田橋拡幅計画。下流側の歩道を2mから4mへと拡幅する。同橋橋長は338・07mで、8径間単純ポステンションT桁橋。これまでに下部工を実施しており、今年度は上部工(4スパン分)L168mを上期中に発注する。設計はパシフィックコンサルタンツ(群馬営業所=前橋市)が担当した。

【一般県道井野停車場線交通安全施設等整備】

同線は、県立中央中等教育学校の生徒や社会福祉短大等の学生らがJR井野駅からの通学路として使用していることなどから、同線北側へ幅員3・5mの歩道を新設して、歩行者らの安全を確保する計画。計画延長は歩道未整備区間となる高崎市井野町~前橋市川曲町までの1960m。円滑に整備を促進していくため4工区に分割して事業を進めていく。測量業務は高崎測量(高崎市日高町580電話027-361-2271)が担当した。事業は平成21年度までを予定しており、16年度から用地買収及び家屋移転などに着手した。今年度から一部工事着手する予定で、L220mの工事を9月までに発注する。

【主要地方道高崎駒形線地方道路交付金電線共同溝】

高崎市芝塚町(芝塚交差点)~上大類町(環状線交差点)において電線共同溝整備を実施するもの。今年度は、江木工区の本体工L100mを発注する。全体延長は約1300m(両側約2600m)。事業を円滑に進めるため芝塚工区L630m、江木工区L670mに工区分けしている。事業は平成12年度から着手しており、平成18年度を目標に整備、総事業費約13億円を投入する。工事は芝塚工区から先行、江木工区については、15年度の繰越で北側の延長約300mの工事を発注しており、今年度も引き続き工事を促進していく。工事に先立つ詳細設計は芝塚工区を協和コンサルタンツ(東京都渋谷区笹塚1-62-11電話03-3376-3171)、江木工区を八千代エンジニヤリング(関東事業部=さいたま市土手町2-15-1電話048-649-7131)が作成。

【高崎渋川線地方道路交付金電線共同溝】

新電線類地中化計画により平成12年度から事業着手しており、全体計画はL720m(管路部)、L1440m。今年度は飯塚町地内の共同溝L140mを発注する。

【一級河川粕沢川統合一級河川整備事業】

事業の全体整備計画は、倉賀野町から下佐野町までの総延長1700m。事業は18年度までを期間とし、事業費ベース進捗率は16年度末で約78%。総事業費は約16億円となっており、工事は下流から上流に向かって促進、これまでに約900mを実施している。今年度は護岸工A630㎡を下期に発注。護岸工事などの測量及び同橋の詳細設計は新井調査設計(高崎市矢中町791-4電話027-346-8801)が担当した。

【一級河川天神川広域一般河川改修(統合流域防災)事業】

天神川は、高崎市下小塙町の下小塙用水路に源を発し、県道高崎榛名線付近の下小塙団地を経て高崎市上並榎町で烏川へ合流する約1・7kmの一級河川。河積の狭小及び住宅密集地内での流路の屈曲が著しいことなどから、昭和56、57年には甚大な浸水被害を引き起こした。この浸水被害を抜本的に解消するため、昭和58年から、護岸の拡幅やこれに伴う橋梁の架け替えなどに着手している。護岸整備は下流側から進めており、川幅は約1・5mから8・9mへと拡幅、これまでに800mが完了。17年度は、用地買収を促進するほか、4号橋(市道橋)の架け替えを予定しており、10mの橋梁へと改良する。護岸整備等の設計は技研測量設計(前橋市下小出町1-15-3電話027-233-2761)が作成している。

【高崎駅東口線街路事業(東毛広域幹線道路)】

東毛広域幹線道路の起点側となり、平成11年度に高崎駅東口側のL410mが完了したことから、引き続き環状線交差部までのL600m、W32mを整備する。今年度は、用地買収を行う。

【高崎駅観音山線街路事業(聖石橋)】

通行車両の増大や車両の大型化、現橋の老朽化や幅員の狭隘化などから計画され、市街地交通の円滑化を図るのが狙い。同線の左岸側は国道17号の交差部に接続しているなど、交通量が多く工事期間中も通行止めができないため、3分割施工方式を採用している。これまでに先行着手した上流及び下流側を供用を開始、現在は中央部の下部工などを実施している。新橋は橋長278m、幅員20m(両側歩道各5m、車道10m)となり、上部工形式は6径間連続鈑桁、下部工は逆T式橋台(オールケーシング場所打ち杭)、小判型壁式橋脚(ニューマチックケーソン)となっている。今年度は、中央部の床版工事、取付部の舗装工などを上期に発注、18年度に舗装工や照明工事等を発注して、同年度末の供用開始を目指す。

【高崎駅西口線共同溝】

高崎駅西口線の共同溝整備は、16年度から本体工事に着手している。工事は、駅側から市役所方面へ向かう南側の歩道を対象に、L約150m(ボックスカルバート高さ約4・4m、幅約3・25m)を実施。全体計画は、L325・2m×2mで、設計は建設技術研究所(東京都)が作成している。今年度は、八島町地内の共同溝L97mを上期中に発注する。

【大規模公園整備観音山ファミリーパーク】

「豊かな自然の息づく夢と安らぎのある森の公園」をテーマとした全体面積60haの大規模公園で、このうち28ha(第1期エリア)はすでに開園。残る32haは平成19年の開園に向け、県民に計画段階から参画してもらい、県民ニーズを反映させた公園づくりを目指す。今年度は、園路広場整備、木製防護柵L300m、高木植栽工N200本、中低木植栽工N100本、林床整備、下草刈り及び間伐A500haを施す。



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