「新潟市住宅マスタープラン策定有識者会議」(会長・五十嵐由利子新潟大学人間科学部教授)の初会が13日に開催され、今年度内の策定に向けて計画素案の内容について協議を開始した。計画期間は平成18年度から26年度までの9か年。同プランは、新潟市における今後の住宅政策を計画的、総合的に推進するための基本となる計画で、『地域の特色と魅力に溢れ、安心して住み続けたい住まいづくり』を基本理念に施策展開を図る。次回以降、具体的な施策の検討等を進め、年内にも計画案を作成して市民から意見を募集する見通しだ。なお、同プラン策定に係るコンサルタント業務は(株)サンワコン新潟支店(新潟市)が担当する。
今年3月に周辺12市町村と合併、10月には巻町と合併し、平成19年度には政令指定都市への移行を目指す新潟市では、地域特性を活かした市民ニーズに応える住宅の質向上や高齢者・障害者・少子化対策、中心市街地及び周辺部での居住促進、などの住宅政策の課題がある。そのため、同プランにおける住宅及び住環境整備の基本目標を次の通り設定し、各種施策展開を図る見通しだ。
▽多様なニーズに対応した生涯にわたる住まいづくり=市民のライフスタイルやライフステージの変化に応じた、質の高い居住ニーズに適した住宅選択を円滑に進めることができる住宅市場を誘導し、多様な要望に応えられる住まいづくりを目指す。また、既存の住宅ストックを有効に活用しながらも適切な更新を図り、市民の暮らしを豊かにする住まいづくりを目指す
▽人と環境にやさしく、安心・安全な住まいづくり=質の高い住宅ストックの形成を促進するため、耐久性の向上や省エネルギー化を進めると共に、防災性や耐震性に優れた災害に強く安全な住まいづくりを目指す。また、高齢者や障害者も含めた誰もが暮らしやすい住宅・住環境を実現することで、安心・安全な住まいづくりを目指す
▽地域の魅力を活かした良質な住まいづくり=既成市街地や既存住宅地、農村地域などにおいて、地域に蓄積されてきた社会資本や都市機能、歴史・文化や自然環境などの地域資源を活かして、地域の個性が感じられる魅力ある良質な住まいづくりを目指す
今回、委員からは、プランの中に「新潟らしさ、地域らしさ」を具体的に実現できるような施策を盛り込む必要がある等の意見が出た。