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群馬県桐生市

147億円強を投入/新里地区複合施設など/合併関連の30事業

2005/06/23 群馬建設新聞

 6月13日に合併した桐生市(大沢善隆市長)は、合併関連事業として30事業に対し、17年度から26年度までの10年間に総額147億7853万7000円を投入する。主なハード事業を見ると、相生町地内にある桐生運動公園に上毛電鉄の新駅や(仮称)保健センターを建設する計画をはじめ、図書館や児童館を併設した支所として予定されている新里地区複合施設、二分署を統合した消防署の建設、黒保根支所の改修工事等をそれぞれ盛り込んだ。

 合併関連事業は、30事業を17年度から10年間で整備を計画しているもので、特例債事業では正庁改修事業(2820万5000円)、黒保根支所改修事業(1771万4000円)、新里地区複合施設(17億110万2000円)、新里・黒保根地区防災行政無線整備事業(3580万5000円)、防災行政無線整備事業(9億4670万円)、消防署建設事業(6億円)、消防車両更新事業(15億1400万円)、消防団車両更新事業(4億6400万円)、消防水利整備事業(2億3300万円)、(仮称)保健センター建設事業(11億9604万4000円)、児童館建設事業(同1億2858万円)、高齢者生活支援施設建設事業(1億3852万円)、(仮称)運動公園整備計画事業(1億8332万1000円)、ぐんま昆虫の森周辺整備事業(9500万円)、老朽管更新出資事業(1億8300万円)、小学校改修事業(19億8943万8000円)、中学校改修事業(10億9830万7000円)を予算化しているほか、合併記念事業として西桐生駅駐輪場整備事業(447万3000円)、相生町5丁目団地建替事業(37億4134万3000円)を計画している。 (仮称)運動公園整備事業は、相生町にある桐生市運動公園利用者のため、同園テニスコート南側に上毛電鉄の新駅設置を計画。今後、鉄道業者と詳細を検討していき、早ければ年内にも設計を委託。来年度からの工事着手を目指す。新駅の設置は、赤城駅と天王寺宿駅間へ建設し、18年度中の開業を目指しているもので、これまで運動公園周辺には、上毛電鉄とわたらせ渓谷鉄道が通過しているが、黒保根方面からはわたらせ渓谷鉄道で利用できるが、桐生市および新里地区からは最寄りの駅がなかったことを受けて、新駅舎と線路南側の県道を結ぶ歩道橋の建設などを視野に入れて、同地区住民の利便性の向上を図る。また、運動公園の敷地内には(仮称)保健センターの建設も計画されており、今後検討委員会を設置し、規模等の詳細を詰めていく考え。建設場所は、園内ゆうゆう広場に隣接する駐車場で敷地面積は約1万㎡となっている。

 新里地区複合施設は、新里支所の老朽化が進んでおり、耐震性が劣ることから計画され、既存支所を解体して建設をするもの。新施設には支所のほか、図書館や児童館を併設する考え。旧新里村が平成14年度に役場庁舎等複合施設建設計画として藤村設計(東京都豊島区南池袋2-5-3電話03-3988-8661)で基本計画を策定しており、その計画によると役場庁舎部分の規模が3階建ての延べ床面積2805・1㎡。その他の複合施設として生涯学習センター(延べ1884・6㎡)、多目的ホール(延べ1727・9㎡)、図書館(延べ743・0㎡)、美術館(延べ294・8㎡)、郷土資料館(延べ75・2㎡)の延べ床面積7530・6㎡を想定している。

 高齢者生活支援施設建設事業は、独立しての生活に不安のある高齢者に対して、介護・住居・地域住民との交流の場を総合的に提供する施設。建設予定地は、社会福祉法人泰和会が運営する下田沢地内にある特別養護老人ホームしみずの里の隣接地を予定している。今後は、他の自治体への視察などを行い概略設計などを進めていく考え。

 黒保根支所改修事業は、合併に伴い行われた組織変更により、1階部分のカウンターを改修するとともに、2階部分にあった議場が不要になったことを受けて、地域住民の利用ができる公民館に変更していく方針。

 黒保根小学校耐震補強工事は今後、耐震設計を予定し、18年度に国庫補助の採択を受け、同年に補強工事に着手する見込み。耐震補強の対象となっているのは、昭和46年に建設された校舎棟と体育館。施設規模は、校舎棟がRC造3階建て、延べ床面積2994㎡。体育館がS造平屋(一部2階)建て、延べ床面積922㎡となっている。計画では、要補強と診断されれば、校舎棟から先行して補強工事を実施。完成次第、その後順次体育館の補強工事に着手する方針。これまでに県建築士事務所協会が行った1次診断の結果を基に、2次診断を成瀬設計(桐生市境野町3-1295-10電話0277-44-4324)が年度内の履行期限で進めている。



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