県が整備を進めてきた都市計画道路塩部町開国橋線で5日、最後の未供用区間となっていた甲府市塩部2丁目~飯田4丁目のJR中央線を挟む379mの区間が供用開始となり、甲府市~南アルプス市までの甲府都市計画区域を南北に縦貫し、開国橋に至る総延長7370mの同線が、足かけ29年の年月を経て全線開通となった。同日は、一般供用に先立ち、午前10時から現地で開通式が開かれ、山本栄彦県知事や、県議会議員、国土交通省関係者、沿線の甲府市、甲斐市、昭和町の各首長、施工者代表などが出席し、同線の開通を祝った。
式典のなかで山本県知事は「昭和52年の事業着手以来、多くの皆様のご協力により、ここに全線開通の運びとなりました。その結果、甲府市塩部から、開国橋を通り、南アルプス市の国道52号に至る総延長11・4kの通称「アルプス通り」が4車線の幹線道路として完成し、甲府市中心部と峡西圏域間の時間短縮、交通渋滞緩和、社会経済活動の活性化などに大きな効果が発揮されると確信しています」と全線開通による整備効果に期待を示した。式典後は、山本知事はじめ関係者によるテープカット、くす玉開披が行われ、その後、知事車を先導に走り初めを行った。
塩部開国橋線は、甲府市塩部「総合グラウンド交差点」~甲斐市西八幡地内の「開国橋東詰」交差点に至る総延長7370m、幅員22mの4車線道路として、昭和52年度から整備に着手していたもの。昭和62年8月には、県道中下条甲府線(飯田通り)~中央自動車間の供用を開始。平成7年度からは甲府市塩部2丁目の「甲府工業西交差点」~甲府市飯田4丁目の「気象台東」交差点に至る延長379m区間で、JR中央線線のアンダーパスを含む立体工区の整備を進めていたが、同区間がこのほど完成、全線開通したもの。総事業費は約360億円。