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国土交通省高崎河川国道事務所

早急に集計、委員会へ/十石道路でPI方式

2005/08/11 群馬建設新聞

 長野県佐久穂町古谷を起点に上野村楢原地内を終点とする延長21・8kmの国道299号に関わる新ルート「十石道路」の整備計画で、ルートの3案について住民意見を反映させるPI方式による住民アンケート調査に着手している国土交通省高崎河川国道事務所は、早急に調査結果を集計し、学識経験者らで組織した検討委員会へ9月~10月にも答申、概ねのルート案を固める方針だ。ルート案は現道拡幅するA案、峠部をトンネル化するB案のほか、湯の沢トンネルとを接続させるC案の3案となっている。

 現道の国道299号が集中豪雨時や冬季中に通行止めとなる状況を踏まえ、これらを解消するバイパス等を将来的に整備して道路利用者の利便性を高める計画。

 A案は整備延長19kmで建設費は250~300億円と最も安いが、維持管理費や拡幅のためカーブが多く急な坂が残ること、トンネルがないためこれまでのように交通規制のリスクが高いなどが懸念される。

 整備区域延長約13kmで十石峠部トンネル化(トンネル区間1か所)のB案は、300~350億円を見込み、A案に比べ維持管理費が少なく、トンネルにより線形不良区間が5割減少することに加え、自然環境への延享も少ないとされる。

 C案の湯の沢トンネル接続案は、350~400億円の建設費で、整備延長約14km、トンネル区間は2か所となる。これについても維持管理費が少ない上、トンネルにより6割の線形不良が減少する。

 年度内に提案を絞り込めれば、来年度にも細部の線形などの概略設計に着手、その後アセスや都市計画決定、本格的な事業化を目指す。なお、十石道路検討業務は計量計画研究所(東京都新宿区市ケ谷本村町2-9電話03-3268-9911)が担当している。



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