記事

事業者
茨城県取手市

取手~藤代など新規2路線/取手市まちづくり交通計画

2005/08/17 日本工業経済新聞(茨城版)

 取手市は、藤代町との合併に伴う都市構造の変化を背景に、まちづくり交通計画を策定した。街路交通網や公共交通網を見直すもの。このうち街路交通網では、「都市計画道路3・3・4(国道294号)」など都市計画道路4路線、「旧取手市・旧藤代町を接続する路線」など新規2路線、の計6路線を優先整備路線と位置付け、平成17年度から平成32年度まで15か年で拡幅や新設を進めていく計画。なかでも都市計画道路3・3・4、都市計画道路3・4・3(環状道路)の一体的な整備と、旧取手市・旧藤代町を接続する新規路線の整備を率先して進めていく意向だ。

 藤代町との合併に伴って市の面積も2倍に増え、都市構造が変化したことから、市では都市の骨格を形成する街路と公共交通のネットワークの見直しが必要と判断。

 新取手市の街路交通網の配置計画や整備優先順位に関する「街路交通網」と、バス等の公共交通に対する市民の需要を反映した「公共交通網」について、学識経験者、市民代表などで構成される「まちづくり交通計画策定委員会」を組織し、検討を行ってこの計画を策定した。

 このうち「街路整備網」については、<1>都市計画道路3・3・4(国道294号)の拡幅<2>都市計画道路3・4・3(環状道路)の整備<3>都市計画道路3・4・5(新たな東西軸)の整備<4>都市計画道路3・2・40(ラダー型道路構築)の整備、の都計道4路線を整備優先路線と位置付けた。

 そのほか<5>旧取手市・旧藤代町を接続する新規路線の整備<6>取手筑波線を延伸する新規路線の整備、の新規2路線が必要としている。

 概ねの整備時期として、前期(平成17~22年度)、中期(平成22~27年度、後期(平成28~32年度)の3つに区分。

 前期では、新規路線の計画期間を設けつつ、<1>と<2>の一体的な整備を図り、さらに<5>の整備に着手。続いて中期には、前期までの道路整備で不十分な東西軸方向の広域分散化を図るために<6>の整備を。また後期では<3>と<4>の整備を図りたい考えだ。

 街路整備網の概要は次のとおり。

【街路交通網の基本方針】

◆南北交通の分散=国道6号を補完する南北軸の強化を図る

◆東西交通の分散=国道294号、常総ふれあい道路を補完する東西軸の強化を図る(環状道路との一体整備によって、取手駅周辺を経由することなく、東西を往来することが可能となる)

◆中心市街地の混雑緩和

◆取手地区・藤代地区の連携強化=取手・藤代両地区の相互交流に資する新規提案路線の整備を図る

◆住宅地からの通過交通の排除

◆広域拠点との連携強化=成田等の広域拠点との連携強化に資する新規提案路線の整備を図る

【概ねの整備時期】

 <1>都市計画道路3・3・4(国道294号)の拡幅

◇平成17~19年度=着手済み区間の整備(県)

◇平成20~27年度=計画区間の整備

 <2>都市計画道路3・4・3(環状道路)の整備

◇平成17~19年度=着手済み区間の整備(県)

◇平成20~27年度=計画区間の整備

 <3>都市計画道路3・4・5(新たな東西軸)の整備

◇平成17~27年度=着手済み区間の整備(県、都市公団、取手市)

◇平成28~32年度=計画区間の整備

 <4>都市計画道路3・2・40(ラダー型道路構築)の整備

◇平成17~27年度=着手済み区間の整備(県、都市公団、取手市)

◇平成28~32年度=計画区間の整備

 <5>旧取手市・旧藤代町を接続する新規路線の整備

◇平成17~19年度=計画期間

◇平成20~30年度=区間の整備

 <6>取手筑波線を延伸する新規路線の整備

◇平成17~22年度=計画期間

◇平成22~32年度=区間の整備



紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら