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国土交通省利根川水系砂防事務所

集水井1基など年内/譲原地すべり対策事業

2005/08/18 群馬建設新聞

 譲原地すべり対策事業を促進している国土交通省利根川水系砂防事務所は今年度、集水井工事と工事用道路工事を計画。現在、用地交渉を進めており、年内をメドにそれぞれ指名競争入札で発注する。なお、工期については、6か月程度を設定している。同事業は、約100haを対象に地すべり対策事業を実施しているもので、全体を下久保地区と栢ケ舞地区の2地区に分け、事業を展開。総事業費には、379億円を試算しており、37年度の全体完成を目指している。

 同事業は、平成7年度からの継続として進められており、下久保地区と栢ケ舞地区とに分割し、工事を進捗。全体計画としては、下久保地区が集水井工41基、横ボーリング工12か所、シャフト工29本、杭工520本、法枠付きアンカー工21・5kmとなっており、栢ケ舞地区が集水井工27基、横ボーリング工2か所、排水トンエル工2本L1224m、シャフト工51本、杭工63本、法枠付きアンカー工98kmとなっている。

 そのうち、栢ケ舞地区は、抑制工(集水井工、横ボーリング工、排水トンネル工)が終了、下久保地区では、集水井工8基、横ボーリング工3か所がすでに完成(一部施工中)しており、16年度末までの進捗率は、約19%となっている。

 今回行う集水井工は、φ3・5m、H約20mのライナープレートを設置するもので、下久保地区に整備。一方の工事は、集水井工を実施するための工事用道路の施工で、L約1500m、W4mを整備する。舗装については、アスファルト及びコンクリート舗装も施す考えだ。

 全体計画策定業務は、財団法人砂防・地すべり技術センター(東京都千代田区九段南4-8-21電話03-5276-3271)が担当し、集水井工の設計は、12年度に興和(新潟県新潟市新光町6-1電話025-281-8811)が作成、工事用道路は、東光コンサルタンツ(東京都豊島区南大塚3-32-1電話03-5950-7208)がまとめた。

 今後のスケジュールとしては、下久保地区の抑制工を引き続き進めていく予定だが現在、栢ケ舞地区の抑制工の効果を観測しており、その結果を見極めてから今後の工事に入るため、来年度以降の具体的な進捗は流動的としている。



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