さいたま市都市局は、政令指定都市で1人あたりの公園面積第1位を目指すため、今年度にまとめた「緑の基本計画」を具現化するための「緑の核づくり公園整備計画」策定作業を18年度に着手する。公園計画用地を買収して整備するというこれまでの手法に加え、借地公園の拡大や、屋上部分を公園化する立体都市公園の整備など、さまざまな手法を導入し、これまで以上に効率的な公園整備を推進する。現段階の目標値は平成32年度までに10㎡を確保する。
政令指定都市の公園面積1位は神戸市。さいたま市の市民1人あたりの公園面積は16年度末で4・9㎡と、全政令市では低い水準となっている。
市街地の整備に伴い市は、都市公園の整備・拡充に努めてきたものの、長い時間を費やす用地買収作業や厳しい財政状況などで、整備が捗らないのも要因のひとつとして挙げられている。
18年度に予定されている「緑の核づくり公園整備計画」は、今年5月に策定した緑の基本計画に掲げられたさまざまな施策を具現化するためのもの。
計画では、用地買収に加え、借地による公園整備の推進、比較的公園が少ない浦和区、大宮区など、中心市街地での公園確保方針を探る。
また、16年改正の都市公園法で創設された、立体都市公園の導入なども検討対象となっている。
立体公園は、用地の確保が困難な地域において、公共施設などの屋上や、民間建築物の一部などの立体的空間を活用して公園整備を行うもの。
同制度を活用した施設整備は、横浜市が全国で初めて実施している。
なお、緑の基本計画区別計画では、18年度に岩槻区分を追加する改定版の作成が予定されている。