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岩藤産緑住複合都市の開発を計画

1999/09/29 栃木建設新聞

 県、岩舟町、藤岡町、東武鉄道(株)の四者は、岩舟町南部と藤岡町北部の約一三七haに「岩藤産緑住複合都市」(仮称)の開発を計画。既に、四者で構成するワーキンググループ及び岩舟町・藤岡町大規模開発連絡協議会(会長・亀田仲司藤岡町長)で、実現に向けた検討を重ねている。両町とも九月補正予算に調査費を計上。今後は、事業主体や開発方法、土地利用計画などの詳細を検討。併せて、地権者に計画への理解を求め、着手の時期を探っていく。

 同開発計画は、とちぎ新時代創造計画三期計画(県南ハイベルトゾーン)や、県南部地方拠点都市地域整備基本計画にも盛り込まれたビッグプロジェクト。平成二年に基本構想を策定。七年に基本計画の了承を得ている。

 対象地区は、岩舟町静・曲ケ島(約六七ha)及び藤岡町大前(約七〇ha)地内。地区内は東武日光線が縦走。最寄りの静和駅、藤岡駅からは東京まで約一時間半、また、県都宇都宮市までは約一時間で到達できる距離にある。加えて、岩舟町中央部を通るJR両毛線の岩舟駅からは、南方約四kmの地点に位置している。

 道路は、地区内に主要地方道栃木藤岡線が縦断。北側には国道五〇号、西側には東北自動車道佐野藤岡インターチェンジがあり、将来的には北関東自動車道も岩舟町内で接続することから、遠方への交通アクセスにも優れている。現況は、大半が農地及び山林。

 構想では、東武鉄道を利用した東京圏への近接性と、農地や平地林が織り成す緑豊かな環境を活用。居住機能の整備を中心に、「産・緑・住」の機能を備えた複合都市開発を進めるとしている。

 整備に当たっては、東武日光線静和~藤岡間に新駅を設置。土地区画整理事業を導入して、新駅を核として近隣住民及び東京圏からの移り住み需要に対応した定住拠点づくりを図る。

 駅を中心とした地域には、にぎわいのある商業ゾーンとし、住宅ゾーンは、ゆとりあるスペースを確保した低層低密度住宅を基本に、公園・ポケットパーク等の配置など、周辺の緑豊かな環境と調和のとれたアメニティあふれる居住空間の形成。地区北部には、就業機会確保の場としてファクトリーパークなど、自然環境に配慮した産業用地を整備する方針。



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