吉田中学校改築を計画する秩父市は、当初予算で確保した基本・実施設計費に加え、用地調査、地盤調査など5業務に対し862万9000円を盛り込む9月補正予算案を定例議会に上程、審議している。校舎、体育館の全面改築を構想しており、順調に進めば18年度から2か年継続で工事を進める予定。2か年の事業費は16億円余りが見込まれている。
吉田中(下吉田6402)の改築計画は、旧吉田町時代からの懸案事項。16年度には、設計費を確保したものの、合併を控え、新市としての学校施設整備に関しての調整が必要と判断、3月補正で関連予算を皆減した。
既存校舎は、44年2月に完成。教室棟、技術棟からなり、RC造3階建て、延べ床面積3487㎡。体育館はS造平屋、880㎡。15年度に、丸岡設計(秩父市、電話0494-22-5454)が耐力度調査を実施している。
旧吉田町による検討などから新校舎は、生徒数、必要教室について国庫補助基準を基に規模を検討、概ね既存施設と同程度。構造は、耐震性、耐火性など安全面から、RC造とする。また、内装の木質化を図る方針。体育館は、既存施設より若干拡大し、平屋(一部2階建て)とする方向。
設計委託に関しては、同じく改築設計を実施する秩父第一中学校が簡易公募型プロポーザル方式を採用しており、同様手法の採用も視野に入れ、指名競争と両にらみの状態。関係者によれば、タイムスケジュール的にプロポは厳しいのでは、との話もある。通常の指名競争でも、当初見込んだ設計期間150日間を考慮すれば、早期に発注する必要がある。
9月補正で追加する862万9000円は、▽用地測量ほか▽用地地盤調査▽用地鑑定▽進入路設計業務▽進入路物件移転補償調査業務--の5件の委託料。なお、設計費は、他事業合算のため、計上額は不明。
なお、市過疎地域自立促進計画によれば、改築事業費には18年度5億1174万5000円、19年度11億1495万円が見込まれている。