記事

事業者
茨城県議会

美浦栄線BP整備促進を/県竜ケ崎・土浦土木管内/18市町村が要望提出

2005/09/29 日本工業経済新聞(茨城版)

 県議会土木委員会(川津隆委員長)による県竜ケ崎土木事務所(小林正樹所長)および県土浦土木事務所(伊久間昇所長)の管内調査が26日に行われた。当日は午前に竜ケ崎土木管内、午後に土浦土木管内の日程で、それぞれ現地調査と調査会議を実施。竜ケ崎土木の調査会議では、竜ケ崎市から「主要地方道美浦栄線バイパスの整備促進」、取手市から「県道水海道取手線の国道294号交差箇所の早期整備」、牛久市から「主要地方道野田牛久線の振替えバイパス整備促進」などの要望があったほか、土浦土木では、土浦市から「都市計画道路真鍋神立線の整備促進」、石岡市から「県道飯岡石岡線バイパスの整備促進」、つくば市から「国道125号バイパスの整備促進」、八郷町から「上曽峠のトンネル整備促進」について要望がなされた。

  県竜ケ崎土木事務所では、小林所長が今後の事業について「圏央道つくば牛久ICから(仮)江戸崎IC区間の平成19年度末開通に関連して県道土浦竜ケ崎バイパスなど3路線のアクセス道路整備が進められているほか、TX守谷駅前の国道294号の4車線、(仮)第2栄橋を含む美浦栄線バイパスの整備、桂川の改修など、県民の住み良い茨城を鋭意推進している」とあいさつ。

 県土木委員会の川津委員長が「圏央道関連のアクセス道路をはじめとして、まだまだ交通インフラの整備が必要。これらの基盤整備を通じて安全安心で地域住民の期待に応えられるような事業の執行に尽力を頂きたい」と語った。

 続いて、小林所長が事務事業の概要を説明し、今年度の事業費について「国補県単を合わせ86億1321万7000円で工事168件、また昨年度からの繰越78件を36億3884万1000円で進めていく。別会計の阿見吉原区画整理事業等については4億7852万円で工事9件を、繰越は3億1164万5000円で工事5件を進める」と説明した。

 また、串田武久竜ケ崎市長が管内の市町村を代表して「県発展の一翼を担う都市基盤整備の積極的な推進のため一層の指導ご鞭撻を」とあいさつすると、小林所長が市町村要望への3か年の対応状況を説明。

 さらに、竜ケ崎市が「美浦栄線バイパスの整備促進」、取手市が「県道水海道取手線の国道294号交差箇所の早期整備」、牛久市が「野田牛久線の振替バイパスの整備促進」、守谷市が「国道294号4車線化の整備促進や乙子立体高架事業の早期終了」、稲敷市が「圏央道アクセス道の整備促進」など、各市町村長で重点事業の整備促進を要望。

 これら要望に対する県の取り組みについて、木村秀雄土木部総括技監が「要望を肝に命じて事業推進に努める意向だが、道路特定財源が一般財源に切り替わる傾向もある。委員会の皆様も、声を大きくして国へ働きかけを」などと応えた。

 一方、現地調査では、牛久市柏田町地内の圏央道インフォメーションを視察。土木委員らは土木事務所から事業の進ちょく状況などの説明を受けた。

 なお、管内市町村からの要望事項は次のとおり。

◆竜ケ崎市=<1>主要地方道美浦栄線バイパスの整備促進<2>県道河内竜ケ崎線バイパスの整備<3>県道佐貫停車場線の早期完成<4>都市計画道路姫宮川余郷線および昭和通り線の早期完成

◆取手市=<1>県道水海道取手線の国道294郷交差箇所の早期整備<2>県道谷田部藤代線の小貝川橋交差点改良ならびに同バイパスの整備促進および県道高岡藤代線バイパスの整備促進<3>北浦川「相橋」上流部市街化区域の用地買収とJR常磐線狭差部協議による河川改修の整備促進<4>国道294号(白山工区)の整備促進<5>一般河川相野谷川の都市排水機能充実に向けた全線にわたる改修の早期完成

◆牛久市=<1>主要地方道野田牛久線の振替バイパス(都市計画街路田宮柏田線)の整備促進<2>国道408号バイパスの整備促進<3>主要地方道土浦竜ケ崎線バイパスの整備促進

◆守谷市=<1>国道294号4車線化の整備促進および乙子立体高架事業の早期終了<2>都市計画道路供平板戸井線(主要地方道取手豊岡線バイパス)の整備促進<3>主要地方道野田牛久線(守谷市松並地区)の整備促進<4>都市計画道路大柏野木崎線(主要地方道野田牛久線)の整備促進<5>主要地方道取手豊岡線の歩道整備促進

◆稲敷市=<1>圏央道アクセス道(主要地方道江戸崎新利根線バイパス)の整備促進<2>主要地方道竜ケ崎潮来線バイパスの早期完成<3>国道125号バイパスの整備促進(桜川地区)<4>国道125号バイパスの早期事業化(東地区)

◆美浦村=<1>国道125号バイパスの整備<2>県道上新田木原線バイパスの整備<3>主要地方道美浦栄線および県道江戸崎阿見線の歩道整備

◆阿見町=<1>主要地方道土浦竜ケ崎線バイパス(都市計画道路阿見小池線)の早期整備促進<2>主要地方道竜ケ崎阿見線バイパス(都市計画道路追原久野線)の早期整備促進<3>主要地方道土浦江戸崎線バイパス(都市計画道路中根飯倉線)の早期整備促進

◆河内町=<1>国道408号の利根川に架かる長豊橋の右折レーンの早期整備<2>(仮)第2栄橋に伴う主要地方道取手東線のバイパス整備<3>圏央道取付、江戸崎下総線の常総大橋への接続整備<4>新利根川の河川整備(事業推進中)

◆利根町=<1>主要地方道取手東線バイパスの整備<2>新利根川の改修および調整池の整備

◇   ◇

 県土浦土木事務所では、伊久間所長が「TX沿線の一体的な開発など新しいネットワークづくりが進むなか、事業の重要度を検討して効率的かつ効果的な事業の推進に努めていきたい」とあいさつ。

 川津委員長は「公共事業は厳しい現状だが、地域住民の期待に応えられるような安心安全な事業の執行をお願いしたい」と語った。

 さらに伊久間所長が、今年度の主要事業として「国道125号つくばバイパスの道路改良をはじめ国道354号の土浦バイパスや街路改良、国道355号石岡岩間バイパス道路改良、主要地方道つくば野田線道路改良、学園中央通り線街路改良、桜川改修などを進めていく」と説明。

 今年度の全体事業費について「国補県単を含め96億141万2000円で263件、26億703万3000円で繰越分96件の工事をそれぞれ進めていく」と語った。

 さらに管内市町村を代表して中川清土浦市長が「緊急かつ重要な事業について要望するので、実状を十分調査して特段のご配慮を頂きたい」とあいさつすると、伊久間所長が過去3年間における市町村の要望事項について対応状況を説明。

 土浦市が「都市計画道路真鍋神立線の整備促進」、石岡市が「県道飯岡石岡線バイパスの整備促進」、つくば市が「国道125号バイパスの整備促進」、かすみがうら市が「県道石岡田伏土浦線志戸崎・田伏バイパスの整備および(仮)霞ケ浦湖岸堤道路建設の検討」など、各市町村長でそれぞれ道路整備を中心に要望した。

 これら要望に対する県の取り組みとして、三浦真紀土木部長は「道路ネットワーク整備の必要性がまだまだ必要なことを真摯に受け止め、コスト縮減しつつ事業を推進していきたい」と語った。

 このほか、合間を縫って行われた現地調査では、TX関連事業である伊奈・谷和原丘陵部区画整理事業地区の谷和原村東楢戸地内を訪れ、事業の進ちょく状況を視察した。

 なお、各市町村からの要望・課題事項は次のとおり。

◆土浦市=<1>都市計画道路真鍋神立線の整備促進<2>都市計画道路宍塚大岩田線の整備促進<3>都市計画道路土浦新治線の整備促進<4>都市計画道路荒川沖木田余線の整備促進<5>一級河川乙戸川等河川改修の整備促進

◆石岡市=<1>県道飯岡石岡線バイパスの整備促進<2>県道石岡つくば線バイパスの整備促進<3>県道石岡筑西線JR跨線橋の4車線化<4>国道355号玉里石岡バイパスの整備

◆つくば市=<1>一般国道125号バイパスの整備促進<2>一般国道354号バイパスの整備促進<3>主要地方道つくば真岡線バイパスの整備促進<4>一般県道谷田部藤代線の整備促進<5>一般河川桜川の河川改修促進

◆かすみがうら市=<1>県道石岡田伏土浦線志戸崎・田伏バイパスの整備および(仮)霞ケ浦湖岸堤道路建設の検討<2>県道石岡つくば線のバイパス整備促進<3>県道戸崎上稲吉線のバイパス整備促進<4>潮来土浦自動車道の整備促進<5>県道土浦笠間線の歩道整備促進

◆玉里村=<1>国道355号バイパスの整備<2>県道紅葉石岡線の整備<3>霞ケ浦2架橋(玉里村下玉里~石岡市八木間、かすみがうら市~稲敷台間)の具体化

◆八郷町=<1>主要地方道石岡筑西線上曽峠のトンネル整備促進<2>朝日峠のトンネル整備促進<3>県道月岡真壁線の整備促進<4>一級河川恋瀬川の河川改修<5>主要地方道笠間つくば線の整備促進

◆新治村=<1>県道小野土浦線の県道土浦境線までの延伸整備促進<2>県道小野土浦線の隧道化の整備促進<3>主要地方道つくば千代田線の整備促進<4>県道藤沢荒川沖線の整備促進

◆伊奈町=<1>主要地方道取手つくば線のバイパス整備<2>主要地方道野田牛久線のバイパス整備<3>一般県道水海道取手線の交差点改良<4>一般県道谷井田稲戸井停車場線の道路改良<5>中通川河川改修事業促進

◆谷和原村=<1>主要地方道つくば野田線の整備促進<2>都市軸道路の整備促進<3>中通川の改修促進



紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら