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栃木県大田原市

大田原市、後期基本計画案、新火葬場を調査検討、配水池耐震化適合13施設に

2021/08/06 栃木建設新聞

 大田原市は総合計画後期基本計画案をまとめた。計画期間は2022~26年度。重点取り組みは、施設規模の見直しも考慮した新たな火葬場整備についての調査検討、八溝地域における県東部縦貫高規格道路の整備をはじめ国県道整備の近隣市町と連携した要望活動など。最終目標値には地籍調査進捗率26・9%(20年度現状値24・3%)、配水池の耐震化適合施設数累計13施設(累計9施設)、圃場整備事業着手地区数7地区(3地区)を盛り込んだ。

 このほか、最終目標値には空き店舗活用数累計70件(20年度現状値累計42件)、指定管理者による管理運営施設数累計17施設(累計15施設)を設定した。

 基本政策は①豊かな自然と調和する安らぎある快適な環境②歴史や伝統文化を継承し豊かな心を育む③次代につなぐ賑わいを創生する魅力と活力あふれる産業④いたわり、支えあい、すべての市民が健康で安心して暮らせる心のかよった⑤市民にひらかれた安全で安心な明るい地域をともにつくる⑥情報化と広域連携を進め、効率的・効果的な行財政運営。

 施策は「生活環境の向上」「土地利用対策の推進」「都市基盤の整備」「道路・河川の整備」「上水道の健全な運営」「下水道の整備」「生きる力を育む学校教育の推進」「文化・芸術の振興」「農業の振興」「林業の振興」「商業の振興」「工業の振興」など39項目。

 生活環境の向上では公共施設の新エネルギー導入、需要に対応すべき新しい墓地形態の調査・整備に取り組む。土地利用対策の推進では新たな土地利用や市街地内空き地の利活用の促進、計画的な地籍調査の推進、都市基盤の整備では国や県、周辺市町と連携した幹線街路の整備、中心市街地の都市景観づくりの推進を行う。

 道路・河川の整備では市内外を結ぶ広域幹線道路の計画的な整備、生活道路の維持補修の推進、交通安全施設等の整備推進、道路整備におけるバリアフリー化の推進、道路環境美化活動の推進、河川整備改修のための要望活動、橋梁の健全度の点検及び修繕に取り組む。

 上水道の健全な運営では上水道施設等の耐震化、老朽化管路の優先度に応じた更新、緊急時の水道施設復旧体制の確保、配水設備の更新、下水道の整備では老朽化した農業集落排水施設の適正な維持管理と隣接する公共下水道への統廃合に向けた調査検討の推進を行う。

 生きる力を育む学校教育の推進では小中学校施設の長寿命化、教育施設の整備と充実、教育施設のエコスクール化及びユニバーサルデザイン化を推進する。3月に策定した公共施設個別施設計画では22~30年度に西原小や紫塚小、市野沢小、奥沢小、金丸小、羽田小、親園小、薄葉小、湯津上小、蛭田小、黒羽小、川西小、金田北中、湯津上中の14校での長寿命化改修を盛り込んでいる。

 文化・芸術の振興では既存文化施設の機能保全・拡充、農業の振興では農地の集積・集約化への支援や圃場整備の推進、農道や農業用排水路の整備の促進、農業用施設の適切な補修支援など施設の長寿命化対策の推進に取り組む。

 林業の振興では林道整備の推進や森林施業の集約化など低コスト林業の基盤づくり推進、森林GISを活用した森林管理体制の推進、商業の振興ではトコトコ大田原を中心とした地域の魅力向上や周辺の都市施設等の活用、工業の振興では立地企業の周辺環境整備の推進、操業を中止した工場跡地利用の促進、未利用地の活用促進、県土地開発公社等との連携を実施する。

 このほか、公共施設等バリアフリー化の推進、防犯灯の適切な設置・管理、交通危険箇所の改善、交通安全施設の整備、公共施設の更新・統廃合・長寿命化に取り組む。

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