東西駅広連絡通路整備を軸に館林駅の整備を計画している館林市都市整備課は、まちづくり交付金事業として、館林駅橋上駅舎整備、駅舎バリアフリー整備、駅西口広場整備計画策定業務を国土交通省に追加申請した。11月中旬にも申請結果が判明するため、承認となれば今後、提案事業として橋上化やバリアフリー化などを検討していく。これまでに市民らでつくる「館林東西駅広連絡通路整備検討協議会」は、バリアフリーの要望などを含め9項目を中島市長に最終報告書として提出している。また、設計の委託については、18年9月頃をメドに、館林市と東武鉄道の間で委託契約を結び、東武鉄道から基本設計及び調査業務などを委託する考え。
同事業は、都市再生計画として「歴史の小径地区」へのまちづくり交付金が採択されたことから計画を進めていくもの。東武鉄道館林駅は現在、東武伊勢崎線により分断され、東西市街地が隔てられている。こうしたことから館林市では、土地区画整理事業により、平成20年度までに西口に広場を設け、既存する東口広場との連結を図り分断した東西市街地の活性化を図る。
東西駅広連絡路は、延長65m、幅員6m程度の歩道橋で計画。歩行者のほか自転車でも通行できるように整備する予定で、東武鉄道との協議の結果次第では、延長等に変更が生じる。バリアフリー化については、ホームと駅舎をエレベーターやエスカレーターで結ぶ方針で、館林駅は現在、乗降客が1日1万人を越えており、交通バリアフリー法では1日5000人を越えた場合、22年度までに対応する必要があることから東武鉄道側も対応策を検討していた。総事業費は当初、11億2900万円を試算していたが、連絡通路の幅員を8mから6mへ狭くするなどして、総事業費を8億1400万円に抑えていた。今回、追加要望されている事業費は、橋上化駅舎整備費約4億500万円、バリアフリー化約2億円、駅前広場整備計画策定費約1000万円を試算し、総額約14億円程度を見込んでいる。
今年度は、年度内にも実施設計を委託していく考えだったが、市民委員会を設置し検討委員会を開催した結果、駅利用者へのアンケートの採取や東西連絡通路の必要性などの活発な意見交換が行われ、17年度は数回の検討委員会を実施し、構想の策定作業にはり、設計は18年度に委託することを決めた。
また、工事の発注時期については19年度からの2か年事業を予定している。今年度の当初予算には実施設計委託費として420万円を計上している。
同委員会は、東西市街地の課題などを探りながら市民の意見を反映させるため、今年度は、構想の策定に向け活発な意見交換が行われる。
基本計画は大日本コンサルタント(群馬営業所=高崎市栄町26-25電話027-320-6780)が担当している。