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酷道ではなく国道を/十二峠新トンネル開削期成同盟会が本年度総会

2021/11/27 新潟建設新聞

 一般国道353号十二峠新トンネル開削期成同盟会(会長=水落敏栄衆議院議員)は22日、十日町市のラポート十日町において2021年度総会を開催した。事業の早期実現に向けた関係機関への働き掛け等、本年度の事業計画に沿った活動への結束を確認した。

 総会には会員の十日町市、柏崎市、南魚沼市、湯沢町、津南町、長野県飯山市、野沢温泉村、栄村、参与の県南魚沼地域整備部長、県十日町地域整備部長らが出席。23年度までの役員全員の留任を承認し、予算獲得を軸とする活動の意義を再確認した。

 あいさつに立った水落会長は「昨年はコロナにより書面開催となった。17年秋に八箇峠トンネルが開通し、十日町道路の整備が決定、次はいよいよ十二峠をしっかりやらなければならない。激甚災害や豪雪の多発、南海トラフなど大地震の予測もあり、国土強靱化は不可欠。柏崎刈羽原発の避難路としても重要な道路だ。過去の道路災害では地域が経済的な打撃を受けた。問題点について協議したい」と協力を要請した。

 来賓の小山大志県議会議員は「早期完成につなげねばならない重要道路。トンネル開削には先進技術が必要だが、日本はそれを持っている。上沼道整備が進む中で遅れているが、一人一人の声が大事。県議会を通じて頑張っていきたい」と抱負を述べた。

 14年、15年と2年連続の土砂崩れに見舞われ、交通止めとなった過去に触れた津南町の桑原悠町長は「人が通れず物資も運べなかった。あるトラックの運転手からは国道ではなく酷道だと言われた。交通網の構築に力添えを願う」と訴えた。

 国道353号は県南地域、長野県北部地域と上越新幹線、関越自動車道を最短でつなぐ重要路線。南魚沼市石打地区~十日町市中里地区間の十二峠は急勾配、清津峡入口付近のヘアピンカーブなど連続する危険箇所に加え、雪や雨などによる土砂災害、通行止めが住民生活、地域経済のネックとなっている。

【写真=要望書を手にする(右から)尾身孝昭県議・高鳥修一衆議院議員・水落会長・海谷守衆議院議員・小山県議・宮本衡司長野県議】

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