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茨城県常陸太田市

24年度に本体工事/新総合体育館整備進む

2021/12/17 日本工業経済新聞(茨城版)

 常陸太田市は、新総合体育館整備に向けて動き出す。基本設計を安井建築設計事務所(千代田区)と柴建築設計事務所(水戸市)のJVが担当し、22年度に実施設計、23年度には既存体育館の解体撤去を予定している。本体工事については24年度から3カ年で実施し、その後外構工事などを経て、27年度の供用開始を目指す。概算事業費46億円を投じて、山吹運動公園の北側にRC造2階建て、延べ床面積6800㎡規模のプロスポーツの試合が可能なアリーナを建設する。

 基本設計は11月19日に、安井・柴建築設計JVと契約を締結。履行期限が21年3月30日までとしている。現時点で提案された配置計画では、総合体育館のメインアリーナとサブアリーナを現在の芝広場の場所に整備する。

 メインアリーナはプロスポーツの試合が可能な仕様として1800㎡(47m×38m)規模を備える。サブアリーナでは、市民スポーツが主体として840㎡(36・5m×23m)規模としている。アリーナを分けることでスポーツや音楽など利用方法に合わせた形で分離・一体での利用を可能としている。

 両アリーナ間にはエントランスを配置し、管理のしやすさや利用者の動線を分かりやすいものとしている。また周囲には、スケートボードやボルダリング、バスケットボールの3on3スポットの整備も予定している。

 現在の運動広場には、グラウンドゴルフ3コースヘルスロード、休憩場所となる芝生スタンドを備え、多目的運動広場として整備する。

 駐車場はアリーナ東側で、源氏川沿いに普通車284台分の第一駐車場を、アリーナの南側には245台分の第二駐車場を整備する。このうち第二駐車場については、イベント時に開放するものとして、通常は広場としてラジオ体操やスケートボードなどの利用が行えるものを想定している。

 建設予定地となる山吹運動公園(新宿町1)は、準工業地域(建ぺい率60%、容積率200%)への用途変更を予定しているほか、地区計画の策定も見込んでいる。

 設備計画では、アリーナに大型ビジョンなどを設置するほか、照明設備にLEDを採用し、各競技種目ごとに定められた照度基準を確保する。また冷暖房設備および換気設備は全館に整備。アリーナ壁面は吸音壁として大会時のアナウンスなどに対応する。施設内には公衆無線LAN環境を整える。

 事業費の内訳は本体工事費に37億円を見込んでいる。配置計画を変更したことにより、新たに外構工事を実施し、測量や設計を含む造成工事が行わないこととした。総事業費については、当初計画の約46億円(税込み)として検討を進める。

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