真岡市は、市役所新庁舎北側に整備する複合交流拠点施設(荒町5131)の概要を公表した。建物はS造3階建て延べ6832平方mを予定。施設デザインは縦のルーバーが特徴的で、新庁舎の横のルーバーとともに真岡木綿の縦の糸と横の糸をイメージし調和の取れた景観となる。2~3階部には大階段の壁面書架と吹き抜けを伴う大きなガラス面に施設内の活動が映し出され、にぎわいがまちに溢れ出す外観となっている。建設事業費は合計38億820万円(税込み)。内訳は建設工事費29億9640万円、設計調査費2億5850万円、備品購入費5億5330万円。総事業費は総括管理、維持管理、運営業務を含め約73億円。
事業者は清水建設関東支店を代表企業とするグループで、構成員はアール・アイ・エー東京支社、AIS総合設計、シダックス大新東ヒューマンサービス、三菱電機ビルテクノサービス関越支社、北関東綜合警備保障。契約締結日は11月10日、12月15日の市議会で議決され正式決定した。
事業期間は設計が議決日から2023年2月まで。建設は23年3月から24年9月まで。開館準備を24年10月~12月の3カ月、総括管理・維持管理・運営期間を24年10月~40年3月の15年6カ月を設定している。
1階は地域交流ゾーン。地域交流センター、新聞雑誌コーナー、学習室、カフェなどを設置。市民の活動、交流などさまざまな用途に対応できるイベントスペースとしても活用する。
2階は子育て支援センターと子ども図書室、屋内・屋外子ども広場を配置する子どもゾーン。雨の日でも親子で安全に遊べる遊具を設ける。
3階は一般図書、郷土資料、読書室のある図書館ゾーン。多くの市民が利用できるよう充分な座席数を確保する。
各機能の想定床面積は図書館3625平方m、子育て1255平方m、地域交流653平方m、共用部1299平方m。合計延べ床面積は6832平方m(外構の駐輪場面積含む)。
事業者募集には2グループが参加。清水建設グループは提案内容で67・1点(80点満点)、提案価格で19・85点(20点満点)。総合審査は86・95点の結果で、もう一方のグループ82・47点を上回り最優秀提案に選定された。
選考結果では清水建設グループの提案に対し、市の求める事項を十分に理解しており「遊ぶ・学ぶ・にぎわう」をコンセプトとした複合交流拠点施設の計画で、中心市街地におけるにぎわいの創出や活性化、生涯学習の推進、子育て支援の充実に寄与する意欲的な運営業務への取り組みがなされていたと高く評価。
また、地域経済の配慮と貢献において事業期間中の地元企業との連携が具体的に提案されていた点も評価できたと総評した。
事業方式は、市初となるDBO方式を採用。建設事業費は基本計画で試算した44億円から約6億円縮減した。建設事業費のうち国庫補助金と地方交付税を合わせた国の支援は約21億円。市の実質負担額は約17億円で公共施設整備基金約10億円を引いた約7億円が新たな支出となる。