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国土交通省信濃川河川事務所

大河津分水路改修で事業期間6年延長/信濃川水系流域委員会中流部会が了承

2022/01/15 新潟建設新聞

 信濃川水系流域委員会中流部会(陸旻皎会長=長岡技術科学大学教授)は13日、長岡市消防本部で第2回会合を開き、大河津分水路改修事業の完成時期を2032年度から6年延長し、38年度とする事業計画の変更を妥当とした。新第二床固工事現場付近の施工計画の見直し等が要因。全体事業費は565億円増の1765億円となる。


 事務局の信濃川河川事務所は、現在進捗中の同事業に関する再評価説明の中で事業計画、期間の変更を報告。19年東日本台風による洪水と同規模の洪水に対する家屋の浸水被害防止、軽減に向けた信濃川水系河川整備計画の整備目標変更に対応するため、現事業計画の3・3㎞に対し上流部4・9㎞区間を追加し、事業区間を8・2㎞に延伸する必要が生じたとした。

 事業内容は放水路の拡幅(山地部掘削、第二床固改築、野積橋架け替え等)を継続し、事業期間を新規事業採択時の15年3月~32年度(18年間)から38年年度(24年間)に変更。全体事業費は約1765億円(工事諸費、消費税込)を見込む。

 事業費の主な増要因である第二床固改築は、19年の台風洪水により深掘れや河口部周辺の河床低下、広範囲で地形変化が発生。現在施工中の鋼殻ケーソンの施工方法、輸送方法の変更、ケーソン搬入のための航路浚渫の必要性が生じたことから増額費用を約182億円とした。

 低水路掘削は4・9㎞の施工範囲追加から約272億円を増額。

 野積橋架け替えは、右岸側取付位置について既設国道、県道に加えて既設市道や河川管理用坂路を含む交差点の五差路化の問題解消を橋梁管理者である県と協議。右岸側取付位置を下流側に変更する決定を踏まえ、橋長を当初計画より約60m増の426mに変更。県道取付道路の用地取得、工事の増、下部工(橋脚1基)の追加費用等約31億円の増額となる。

【写真=本年度2回目の会合を開いた】

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