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日水協 新たな見解示す 水道塗料不正問題

2022/01/19 群馬建設新聞


神東塗料(兵庫県尼崎市)が取り扱う水道管向け合成樹脂塗料の不正問題で日本水道協会は17日、新たな見解を示した。出荷自粛を継続している10種類の塗料で暫定的な取り扱いをまとめた。これを受け、前橋市や高崎市は情報収集と協議を続けている。

日本水道協会が示した見解によると、これから試験を行い衛生性が確認されたものは、水道用資機材として使用することに問題なしとみなす。

衛生性が確認された塗料を使用している、協会検査合格済み資機材は検査合格品として扱い、出荷自粛の要請を速やかに取り下げる。今後、協会検査を行う資機材については、衛生性が確認された塗料の使用を暫定的に認める。

一方で、水道水に接水しない資機材への塗料使用は、衛生性に影響がないことから、協会検査を行った上で使用を認めるとしている。

同協会では、出荷自粛要請を継続中のものについて、今後も検査による衛生性の確認を実施。関係工業会と協力して検査結果を提供していく。

こうした状況を受け前橋市は、出荷自粛を継続している資材の使用を見合わせる。ポリエチレン管を使用する現場や、代替資材の手配が見込めた現場の工事は作業を再開する。

高崎市は、出荷自粛要請が継続されている資材の安全が確保されるまでは工事を停止。同協会に使用できる製品の一覧表などを要求している。合わせて代替資材の検討を進める。

東部水道企業団では、日本水道協会およびメーカーの動きを見て発注を検討するとしている。

今回の不正問題により、県内の工事発注などに影響が見えるものの、今後は代替えの製品で対応する動きが出てきており、大きな影響がないと見受けられる。日本水道協会および関係各所に対しては、問題の収拾に努めるとともに、再発防止に向けた取り組みが求められる。

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