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新たな御坂トンネル 新年度事業化目指す

2022/01/20 山梨建設新聞

 国道137号の新たな御坂トンネル(富士河口湖町河口-笛吹市御坂町藤野木)の整備で県は、新年度の事業化を目指す。これまでに基礎調査を進めており本年度、県公共事業評価委員会は「実施が妥当」と意見集約した。順調にいけば3月にも国の補助事業に採択される見通し。総事業費372億円を見込む大型事業がいよいよ始動する。

 県道路整備課などによると、これまでに取り付け道路の設計や、工事による地下水への影響を調べる水文調査などに着手。笛吹市側は970m、富士河口湖町側は170mの区間について大まかなルートを作成した。地元との協議は始まったばかりで、今後詳細を詰めていく。また富士河口湖町側には橋梁を1橋整備する計画で、その概略設計にも着手。これら業務は建設技術研究所が請け負った。

 事業化後について県担当者は「本体の路線測量や予備設計、地質調査に着手したい」と話す。延長4666mを見込むトンネルの絵を描き具体化を進める。新年度の早い時期に発注したい考えで、委託期間は1年以上になると予想する。

 計画では、トンネルは現トンネルのほぼ真下に整備する計画。今のところルートが大きく変化することはないと見ており、トンネル延長も構想と近いものになる見込み。道路幅員やトンネルの構造などは今後検討するという。

 県は2024年度以降の着工を予定している。取り付け部の整備から始め、26年度ごろに本体工に着手。33年度までの8年かけて掘削や道路改良などを進める。その後設備工や舗装などを経て35年度の完成を目指す。

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