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県公共事業評価委員会、街路4路線の継続承認、大宮町など5年延長

2022/01/20 日本工業経済新聞(栃木版)

 県公共事業評価委員会(委員長・山岡暁宇都宮大教授)は19日、県土整備部所管の街路事業4件の再評価を審議した。対象は都市計画道路①3・3・3号小山栃木都賀線(栃木市大宮町工区)②3・2・101号大通り外1路線(宇都宮市駒生・桜・駒生町Ⅰ・駒生町Ⅱ工区)③3・4・201号沼和田川原田線(栃木市片柳町工区)④3・4・1号前橋水戸線(足利市八椚町工区)。4件とも事業を継続する県の対応方針を了承した。

 小山栃木都賀線大宮町工区(今泉町1丁目~平柳町3丁目)は、主要地方道宇都宮栃木線と都計道3・4・203号今泉泉川線を結ぶ1242mが事業区間。全幅38m(4車線)。暫定2車線の整備で2014年度に事業に着手。18年度から工事を進めている。

 全体事業費はこれまでの33億円から36億2000万円に増額。21年度末の事業費ベースの進捗率は90%。

 用地は97%を取得しており工事(道路改良、歩道橋)も78%を実施済み。用地の大部分を取得し、都市の骨格を形成する外環状線の一部として都市計画手続きを経て事業を実施しているため現計画で事業を継続。事業期間は一部用地の買収に遅れが生じており26年度まで5年延長する。

 今後も用地取得と工事を推進。市街地の交通渋滞緩和、大宮北小学校の児童をはじめ歩行者、自転車の安全で快適な通行空間の確保、都市防災機能の強化を図る。

 工事にあたっては再生骨材や再生アスファルト合材を積極的に活用。建設発生土を公共工事間で流用しコストを縮減する。

 小山栃木都賀線は小山市から栃木市東部を経由し、北関東自動車道都賀インターチェンジに至る延長約16・4㎞の都市間の連携を強化する路線。県は大宮町工区に続く南側で22年度から今泉町工区(3700m)の事業化を予定している。

 前回の再評価の実施から一定期間が経過したものなどが委員会に諮られた。いずれも用地買収の遅れのため事業期間を延長。大宮町工区は21年の交通量が1万3000台で前回評価時(13年)から10%を超えて増加したため個別に審議。このほか3件は一括で審議された。

 駒生・桜・駒生町Ⅰ・駒生町Ⅱ工区は全体事業費を実績に基づき精査した結果、166億5000万円(前回185億円)に縮小。事業期間を26年まで5年間延長する。

 事業進捗率は駒生工区が100%、桜工区が80%(用地補償92%)、駒生町Ⅰ工区が56%(73%)、駒生町Ⅱ工区が19%(23%)。

 片柳町工区は全体事業費を17億円から18億6000万円に増額し、事業期間を26年度まで5年間延長する。進捗率は75%(用地補償83%)。

 八椚町工区は事業期間を27年度まで5年間延長。進捗率は79%(用地補償87%)。

 3件は用地の8~9割を取得済みで代替案が困難なため現計画で事業を継続する。

 評価委員会ではこのほか一般県道板荷引田線引田工区(鹿沼市)など道路事業3件、街路事業4件、河川事業2件、県営扶桑住宅建て替え事業、森林整備林道事業の与州加戸沢線(鹿沼市上永野、中粕尾)、県営農地整備事業鬼怒川西部(真岡市、下野市)の事後評価が報告された。

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