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県下水道室、県央浄化センター 22年度土木躯体に着工、水処理施設を増設

2022/01/20 日本工業経済新聞(栃木版)

 県下水道室は、鬼怒川上流流域下水道(中央処理区)県央浄化センター(上三川町)の水処理施設増設に着手する。6系列目の1系列2池を増設するもので、設計を日本下水道事業団(JS)に委託。今年度に基本・実施設計をまとめ、2022年度からJSに工事を委託し4年間で実施する。基本・実施設計は、日水コンが担当している。

 工事は6系列目の土木躯体を先行し、24年度から電気・機械設備を施工する計画。増設は中央処理区の人口増加に伴う流域関連公共下水道の普及促進に加え、公共下水道宇都宮南部第10地区(今宮地区)の流入量の増加を踏まえた。

 増設は現在の5系列10池規模で日量6万4500立方mから、1系列2池を整備し日量7万7400立方mに向上させる。事業完了翌年度の26年度には、流入水量が現在の処理能力を超過する試算がでている。

 中央処理区は、宇都宮市南部とJR宇都宮線や国道4号など主要幹線交通網沿いに市街地が広がる下野市、上三川町の2市1町から構成。

 これらの地域の生活環境改善と、公共用水域の水質を保全するため、3914haに下水道を整備する計画を立案した。1981年度に事業に着手し、86年度末から供用を開始して汚水処理を始めた。

 県央浄化センターは現在、水処理施設のうち最初沈殿池、反応タンク、最終沈殿池を各10池保有している。増設では新たに2池を整備するため、22年度から土木躯体と電気・機械設備工事を行う。水処理施設の増設は、今回の6系列目で完了する予定。

 将来的には、特高受電棟、後沈砂池、ガスタンク、汚泥消化タンクの増設などの計画が残っている。管路網は北と北2号幹線、東1号と東2号幹線、南1号と南2号幹線で、整備済み延長は延べ2万3070m(うち2条管730m)となっている。

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