県都市整備課は25日、足利市の都市計画道路3・5・102号家富町堀込線(主要地方道足利千代田線)中橋工区640mが事業認可を取得したと公表した。今年度末を目途に国と県、市の事業費の負担割合や施工範囲など役割分担を決め、現橋の移設や周辺道路など2022年度の着工を目指していく。新橋の形式など諸元は今秋にも確定する見通し。橋梁詳細設計は1級河川渡良瀬川渡河部を富貴沢建設コンサルタンツ(宇都宮市)、跨線橋部は日本構造橋梁研究所が担当している。
中橋工区は老朽化した現橋を歩行者・自転車専用橋として下部工を整備し、下流にスライドさせながら架設。新橋は現橋の位置に新設するため、堤防高が不足する渡良瀬川の嵩上げ等の河川事業と、渡良瀬川とJR両毛線とを一体的にオーバーパスする橋梁整備の道路事業とのアロケーションを予定。全体事業費には107億円を試算した。
事業認可に先立ち10月には県都市計画審議会を開き、家富町堀込線の幅員を変更。変更は中橋の架け替えと堤防の嵩上げが計画される主要地方道桐生岩舟線付近と東武足利市駅付近の区間。変更のうち階段部は車道勾配が急になり、自転車や歩行者の安全を確保する斜路付き階段を設置するため。
高架橋部は左岸堤防部の3・4・106号川崎橋線との交差部で、将来の交通量を勘案した右折車線の滞留長を確保するために付加車線を設置。また、自転車と歩行者の通行空間を分離する構造とするため幅員を見直した。橋梁部は既存橋の移設に対応した幅員とする。
変更後は、JR両毛線を横断する階段部が31・8m(車線3m×2、付加車線3m、路肩1m×2、施設帯0・5m×2、斜路付き階段4・2m×2、側道5・4m、6m)。
高架橋部は26・4m(高架橋22m=高車線3m×2、付加車線3m、路肩0・5m×2、自転車道2m×2、歩道3・5m×2、施設帯0・5m×2。高架橋下の側道5m×2)。
橋梁部は28・5m(新設部13・5m=車線3m×2、路肩0・5m×2、自転車道2m、歩道3・5m、施設帯0・4m、0・6m。現在のアーチ橋を利用する下流側5・5m=歩道3・5m、自転車道2m)。
橋梁部は約284mの鋼5径間連続細幅箱桁橋、JR両毛線の跨線橋部は橋長約110mの鋼4径間連続鋼床版鈑桁、PC単純中空床版橋を基に詳細設計が進められている。