土浦市道路建設課は、橋梁の耐震対策および長寿命化修繕事業で来年度、東真鍋1号橋、国道六号10号橋、国道六号1号橋、新川5号橋、常磐線3号橋の工事を発注する予定。このうち国道六号10号橋の修繕および新川5号橋の上部工復元については、本年度に発注する計画だったが、予算を繰り越し措置して発注する。国道六号10号橋は、早ければ4月に公告し、5月に一般競争入札を執行するようだ。
まず、東真鍋1号橋(木田余立体橋)は、ショッピングモール「ピアタウン」の西側から北側にのぼっていくPC製T桁の高架橋。
1974年架設で、橋長180m、幅員10m。6径間。下部構造は橋台が逆T式、橋脚がT型矩形柱式。
来年度はP5とA2の間に落橋防止装置や水平力分担構造を設置する。
なお、2021年度にはP4とP5間を発注。㈱霞工業(土浦市)が5850万円(税抜き)で落札し、年度内竣工を目指し施工している。
落橋防止装置は、12年度にP2とP3間、20年度にP3とP4間に設置済み。そのほか19年度には、コンクリート巻き立てによる橋脚の補強を実施している。
国道6号に架かる跨道橋の10号橋と1号橋では、舗装打ち換え、伸縮装置交換、落橋防止装置設置を行う。10号橋の予算額は約4200万円。
10号橋(板谷6丁目)はPC橋で、橋長30m、幅員6・5m。1976年に架設。1号橋(永国)もPC橋で、橋長29m、幅員3・3m。79年架設。
修繕設計に関しては、㈱オオバ茨城営業所(水戸市)が担当した。
新川5号橋の上部工復元工事については、昨年10月にも公告し、11月ごろ開札する予定だったが、ウッドショックのため発注を見合わせている。2021年度の工事予算額が1320万円。
場所は土浦第二高校の北側で、真鍋2丁目と立田町をつなぐ木橋。構成路線は市道真鍋二丁目3号線。架設年は不明。橋長は15mで、幅員は4m。3スパンで下部工は鋼。
18年に県建設技術公社が点検を行い、道路橋としての機能に支障が生じる可能性が著しく高く、緊急に措置を講ずべき状態である判定「Ⅳ」と診断。主桁および床版に腐朽が生じたほか、支承の木材に亀裂が入り、地覆は破損していた。
現在は上部工は撤去しており、これを木造で復元する。設計者は三展ミネコンサルタント㈱(土浦市)。
なお、下流側に架かる隣の6号橋(立田橋)も木橋で判定「Ⅳ」。来年度に設計に取り掛かるようだ。
そして、JR常磐線に架かる「常磐線3号橋」では、JR東日本水戸支社が23年度の竣工を目指して架け替えを進めているが、桁製作については市が来年度に発注する。
場所が国分地内で、小松ヶ丘町の住宅地の北側。常磐線に架かる人道橋。架設年は不明で、橋脚に線路のレールを用いた珍しい構造。橋長31・85m、幅員3・7m、7径間。橋面にはコンクリート柵板を敷いている。
新しい3号橋は、橋長32m、幅員4・42mの3径間連続ラーメン橋。橋脚は鋼管円形柱(口径600㎜×9)、基礎は鋼管杭(口径800㎜、L27m)。
上部工橋面はアスファルト舗装(t30㎜)、調整モルタル(t20~49㎜)、穴あきPC床版(t100㎜)、PC床版ゴムパッド(t30㎜)。橋脚部には剥落防止板(パンチングメタル)を設置。両脇には手摺と落下防止柵(H1・23m)を設ける。
JR東日本コンサルタンツ㈱が19年度に設計を策定。
【東真鍋1号橋ではP5とA2の間に落橋防止装置を設置する】