県総務部は「私立学校施設における吹き付けアスベスト」の使用実態調査をまとめた。幼稚園、小学校、中学校および高校など791の私立学校を対象に行ったもので、アスベストの使用がされている教室や通路がある学校は14・5%の115校にのぼることが分かった。中には囲い込みなどの措置状態になく暴露の恐れのある室がある学校が2校あり、撤去工事も施していない専修学校が1校あった。
今回の調査は、文部科学省の照合により実施したもの。調査期間は8月8日から9月15日までで、各学校の設置者が設計図書および目視により行い、判明しない場合には専門機関による分析調査を行う。
一部の調査はまだ進行中であるが、現在のところ、調査の結果は幼稚園576園、小学校4校、中学校20校、高校55校、盲学校・養護学校2校、専修学校101校、各種学校33校。専門機関の分析調査結果の判明などを待っている学校も77校ある。
結果は、14・5%にあたる115校で吹き付けアスベストの使用が室内や通路において認められている。内訳は幼稚園90、高校14、専修学校8、各種学校が3となっている。
封じ込めや囲い込みといった「措置状態」にある室や通路がある学校は105校。幼稚園87、高校9項、専修学校6校、各種学校3。
措置状態にはないが、暴露の恐れのない室や通路がある学校は13校。幼稚園が7、高校4校、専修学校2校。
措置状態になく暴露の恐れのある室がある学校は2校存在した。このうち1校(高校)はプロパン倉庫で既に撤去作業工事を済んでいる。しかしもう1校(専修学校)は倉庫で立入り禁止の措置をとっている。
全体評価では、教室、通路などの生徒と職員が日常的に利用している部分では暴露の恐れのある箇所はないとしている。
しかし、日常的に使用するかどうかに関係なく、今後各種私立学校は、生徒・職員、周辺住民の不安を取り除く意味からもいずれ除去工事を順次進めることが想定される。
問い合わせは学事課総務・専修各種学校担当(電話048-830-2555)の小関・小林氏まで。