つくば市は、つくばセンタービルのリニューアル改修工事について2022年度当初予算案に24年度までの3カ年継続費9億93万3000円を設定し、早ければ4月から発注手続きに取り掛かる。9月議会に契約議案を諮り、10~11月ごろの着工を予定している。23年度から完了した場所を段階的に供用していく方針。改修範囲は約3000㎡を想定し、既存公共施設の移設や更新、音楽室やフリースペースの整備、大通路への空調設備や照明設備の設置などを行う計画だ。
改修工事では現在1階にあるノバ小ホールを2階に移設する。また1階に音楽室(100㎡)やフリースペース、調理室(70㎡)、印刷室兼作業室、会議室、和室2室、倉庫、吾妻交流センターと市民活動センターを拡充した拠点施設などを配置する。
ノバホール横の1階大通路は保全と活用に向け、改修を行わず、設備関係を追加整備することで、大空間の有効活用を図る。また大通路にフリースペースを設け、幅広い利用目的へ対応したい考え。
2階は小ホールを主とし、風除室、男女トイレ、多目的トイレ、楽屋2室などを設ける。3階はノバ大ホールについて設備の交換などを検討する。またトイレ前に筆洗い場を整備するほか、講座室、展示準備室などを配置する。
工事においては建物の意匠に配慮し、内装の機能向上を図る方針だ。
継続費の内訳は、22年度2億6659万万円、23年度5億4682万1000円、24年度8752万2000円。22年度事業費は工事費2億5679万5000円、工事監理委託費979万5000円となっている。
つくばセンタービルは1983年築のSRC造(一部S造)地下2階地上12階建て、延べ床面積3万1432・41㎡。所在地は吾妻1-10-1で、つくばエクスプレスつくば駅の南東側に隣接する。老朽化や周辺環境の変化を踏まえ、施設の改修に取り掛かる。
改修設計は坂倉建築研究所・andHAND建築設計事務所JVが21年度をめどにまとめる。
なお当初はビル前広場の大開口部も改修を予定していたが、意匠への配慮で工事を取りやめた。広場の既設昇降機のサイン改善については引き続き検討していく。
また同ビルでは、つくばまちなかデザイン㈱(つくば市)が働く人を支援する場の整備を進めている。施設東側1階の約2000㎡にコワーキングスペース、カフェ、共有台所のほか、共有事務所を新設する計画で、施工は㈱コスモスモア(渋谷区)が担当している。
【写真=改装中のビル】