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新潟駅万代広場の設計まとまる

2022/02/23 新潟建設新聞

 新潟市は、新潟駅万代広場の基本・実施設計を取りまとめた。広場中央部に白鳥の飛来感をイメージした大屋根シェルターを設置しモニュメントとするほか、連続して設置するガラス屋根シェルターにより市内を流れる河川や点在する潟をイメージ。落葉樹、常緑樹などの樹木で緑あふれる自然豊かな里山を表現する。またゼロカーボン、SDGs実現に向け、県産材を使用したデッキやベンチを整備。トイレはバリアフリー・ジェンダーフリーを考慮するほか、新潟らしさが感じられる施設形状や付属施設も配置する。

 中原八一市長は「設計を基に広場の整備を進め、陸の玄関口として新潟らしさを実感でき、親しみを感じてもらえる駅舎、まち、緑が一体となった居心地のよい空間をつくりたい」と語る。

 今後、バスや歩行者の動線を確保しながら工事を進め、2023年度から段階的な供用開始を予定する。まずは高架下交通広場のある東側から整備を進め、続いてタクシープール、自家用整理場の西側、最後に大屋根シェルター、中央広場を整備し、25年度ごろの全面供用を予定している。

 12月に一般競争入札を執行したものの、予定価格超過で不落となっていた東側のシェルター建築工事は、新年度早々に再公告し、6月議会での工事請負契約を諮る方針。バス停留所の上屋や公共用歩廊など、S造平屋建て、施工面積約2100㎡の整備を予定する。

 南口広場を含めた駅前広場の全体事業費は約275億円で、20年度末までの投資額は約109億円。本年度は20年度の繰り越し分を含めて83億円が投じられ、22年度以降の残事業費には約83億円を試算する。

 万代広場の基本設計は02年の設計コンペで、堀越英嗣氏のグループを特定。同グループは▽堀越英嗣アーキテクトファイブ▽パシフィックコンサルタンツ▽アプル総合設計事務所▽鳳コンサルタント―で構成される。17年度から社会経済状況の変化に対応するため検討委員会を設置し、機能やデザインの見直しを進めていた。実施設計は国際航業・基設計JVが担当している。

【写真=広場中央から駅舎方向を望む】

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