前橋市の旧中央小学校跡地活用について、学校法人群馬パース大学(高崎市、樋口建介理事長)が(仮称)前橋キャンパスを整備することが明らかとなった。医療・福祉分野の学部・学科を新設する方針で、学生600~1000人規模の施設となる。約1・3haの敷地にある既存校舎の大部分を改築。プール棟など一部を解体し、新築工事も盛り込む。これから設計を含め業者を選定。2024年度ごろから2カ年程で施工する見通し。
旧中央小の跡地活用をめぐっては、市がサウンディング調査を経て、活用事業者を募集。このほど、優先交渉権者を同法人に特定し、25日に報告会が行われた。対象の校舎(表町1-22-33)はJR前橋駅から徒歩5分とアクセス性に優れ、駅周辺をはじめとする周辺地域の活性化に期待が高まる。
同法人は、群馬パース大学の(仮称)前橋キャンパスとして活用する案を提案。医療・福祉関連の学部または学科を新設する計画だ。学生600~1000人、職員50人程度の規模を想定している。学校法人の投資額は約18億円を見込む。具体的な構想など、文部科学省への申請・認可が完了するまでは非公表とする方針。
教育機関としての機能のほか、防災拠点としての機能も備える。災害時の一時避難場所や、鉄道利用者が帰宅困難となった際の一時収容所として活用できるような施設を計画している。また、地域住民が利用可能な図書館や、要望に応じてグラウンドゴルフなどイベントが行えるような配慮を行う。
敷地全体1万3524㎡を活用し、既存建物はおおむね改築で対応する考え。プール棟や校舎の一部は解体する。このほか新築工事も盛り込む見通し。これから、設計等業者を選定、既存建物の状況を踏まえて施設整備計画を詰める。24年度にも着工し、2カ年程度の工期で仕上げる。学校の運用開始は27年4月の予定だが、1年の前倒しも視野に入れ、文科省と協議する。
既存施設はRC造3階建ての複数校舎とプール棟などで構成。うち、◇校舎⑤-1=延べ床面積995㎡、71年築◇校舎⑤-2=延べ床面積897㎡、72年築◇校舎⑤-3=延べ床面積1294㎡、73年築◇校舎⑤-4=延べ床面積534㎡、74年築-の4棟は改築する方針。74年に整備したRC造3階建て、延べ床面積1121㎡の校舎⑥や、S造平屋、床面積66㎡のプール棟は解体するとしている。