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茨城県常総市

4月公告5月着工へ/16・4億投じ本体工着手/(仮)道の駅常総

2022/03/05 日本工業経済新聞(茨城版)

 常総市は「(仮称)道の駅常総」の本体工事にいよいよ着手する。2022年度当初予算案と3月補正予算案に合計16億4604万5000円の事業費を予算化しており、議会の承認を得た上で、4月早々にも公告する。仮契約後、速やかに契約議案を市議会の随時会議に諮りたい考え。順調ならば5月の着工を見込む。23年3月の開業を目指していく。本体の規模はS造2階建て、延べ床面積1955・83㎡を想定する。市の活性化への起爆剤になれるか、注目が集まる。

 整備予定地は三坂新田地内の三坂新田西交差点の北東で、国道294号沿いに位置。市が推進する圏央道常総インターチェンジ(IC)周辺地域整備の一環として、IC北側の約2haに整備を計画する。

 道の駅本体は、1階に農産物直売・物産施設、加工室、デモキッチン、喫茶店、菓子店舗、情報広場、冷凍・冷蔵庫、事務所、トイレなどを想定。2階は、オープンキッチンを備える飲食店舗をはじめ、イベントテラス、交流施設、情報広場、事務室、休憩室、更衣室、トイレなどを配置する予定。

 また2階においては、防災設備として防災倉庫1部屋と受水槽1基を確保する見込み。防災倉庫には災害時の備蓄品などを配備する。受水槽は飲料水として利用可能にするため、循環型を想定する。

 外観はICや国道294号と隣接する交通の利点を踏まえ、市のランドマークとなる施設を目指すとともに、周辺の田園風景になじむ水平を意識した形を基調とする。

 本体施設のほかには、障害者用駐車場として車庫を建設し、屋根で接続する計画。車庫の規模はS造平屋、床面積203・35㎡。

 外構関係は本体施設の西側にイベント広場を整備する。駐車場では大型48台、小型114台、障害者用(兼おもいやり駐車場)4台、EV用2台を確保する。また大型の一部は区画線によって小型との兼用を想定しており、変更した場合の駐車台数は大型25台、小型160台となる。

 駐車場整備は県との共同で進める。工事範囲は、市が約1万3000㎡、県が約7000㎡となっている。県は21年度から先行して駐車場整備に着手しており、22年度にも表層などの舗装工事を計画している。

 市の事業費の内訳は、外構などを含む本体工事費に15億183万3000円、防災設備工事費に5900万円、EV用急速充電設備設置工事費に3707万2000円、工事監理委託料に3870万円、備品購入に826万8000円となっている。

 基本・実施設計はAIS総合設計・須藤隆建築設計事務所・景観プランニングJVが担当している。指定管理予定者には㈱TTC(静岡県熱海市)を選定しており、公設民営方式を予定。

 また1月20日には市が国土交通省に対し、高速道路からの一時退出を可能とする「賢い料金」の実施へ要望活動を展開。ETC搭載車を対象とし、3時間以内に高速道路へ再進入した場合に、料金が降りていないのと同じ額になるもの。五霞町の道の駅ごかなど全国23カ所で実施している。


 【写真=イメージ図】

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