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茨城県道路建設課

優先区間は22年度完成/事業の継続「妥当」/国道118号那珂大宮バイパス整備

2005/11/22 日本工業経済新聞(茨城版)

 県土木部道路建設課は、国道118号那珂大宮バイパスの道路橋梁改築事業を今年度の県公共事業再評価委員会に諮問し、継続が妥当との意見を得た。今後は、優先区間(那珂市瓜連~常陸大宮市下村田、L3200m)の部分供用による効果の早期発現に努め、その他の区間は、優先区間の供用の見込みがついた後、交通量の状況や社会経済情勢等から判断しながら工事に着手する方針。完成予定年度は平成26年度。

 那珂大宮バイパスの全体計画は、那珂市飯田から常陸大宮市下村田まで8300m(幅員28/14m)を4車線化するもの。現道拡幅とバイパスを組み合わせて整備を進める。全体事業費は102億4000万円で、内訳は工事費61億7000万円、用地費40億7000万円。

 全体区間のうち、主要地方道日立笠間線から現大宮バイパス間の3200mを優先区間に位置づけ整備を進めており、16年度に大宮ジャスコ付近から大宮バイパスまでの760m区間で着工。今後も残る区間の整備を進め、優先区間は22年度までに供用させる計画。

 再評価の概要は次のとおり。

【道路橋梁改築事業・国道118号那珂大宮バイパス】

 ※担当部局=土木部道路建設課

◆箇所=那珂市飯田~常陸大宮市下村田

◆採択年度=8年度

◆完成予定年度=26年度

◆事業目的=県北部地域の南北方向の主要幹線道路機能の向上を図る。那珂市および常陸大宮市の交通混雑緩和により円滑な交通の確保を図る。常磐自動車道那珂ICから奥久慈方面へのアクセス向上を図る。

◆事業内容=道路延長8300m、幅員28m、4車線。用地買収、道路改良・舗装、橋梁(玉川橋梁、JR跨線橋ほか1橋)

◆再評価の理由=事業規模が大きく、現道拡幅区間の沿道に営業店舗があり用地交渉が難航したため期間を要している。

◆進ちょく状況

 <1>事業量=全体8300m。16年度まで0m(進ちょく率0%)。

 <2>工事費=全体61億7000万円。16年度2億7300万円。16年度まで8億5100万円(進ちょく率14%)。

 <3>用地買収補償費=全体40億7000万円。16年度7700万円。16年度まで15億4700万円(進ちょく率38%)。

 <4>合計=全体102億4000万円。16年度3億5000万円。16年度まで23億9800万円(進ちょく率23%)。

◆今後の見通し

 <1>工事=主要地方道日立笠間線から大宮バイパス間、延長3200mを優先区間とし、22年度の供用を目指し整備を進める。残りの区間は、26年度までに全線供用を図る。

 <2>用地等=優先区間3200mのうち、残る800m区間(残地権者90名、計1万9400㎡)の用地取得を21年度を目途に完了させる。

◆事業の効率性

 <1>主な効果

 ・全体計画区間(約8・3km)の走行時間の短縮(158億円)および走行経費の減少(30億円)が図られる。

 ・那珂市および常陸大宮市市街地の交通混雑が緩和され、那珂IC、県北方面へのアクセスが改善される。

 ・JR水郡線常陸大宮駅、静駅、瓜連駅へのアクセス向上が図られる。

 ・瓜連小学校、上野小学校の通学路に指定されている片側狭小歩道区間の拡幅改良により、歩行者・自転車の安全性の向上が図られる。

 <2>主な費用=事業費87億円、維持管理費6億円。合計93億円。

 <3>参考指標=B/Cは2・02

◆地元の意向=国道118号改修期成会(常陸大宮市、那珂市、大子町、水戸市)から、県北部地域の広域的な経済・文化の交流、地域振興の促進と奥久慈地域へのアクセス向上のため、早期完成の強い要請がある。

◆コスト縮減=盛土工事における建設発生土の利用により約1億円のコスト縮減を図る。再生材の活用により約5000万円の縮減を図る。

◆再評価委員会の意見=優先区間の部分供用による効果の早期発現に努め、その他の区間は、今後の社会経済情勢や混雑状況等を勘案しながら事業を進める。

◆対応方針=優先区間の部分供用により、効果の早期発現に努めるとともに、その他の区間については、優先区間の供用の見込みがついた後、交通量の状況や社会経済情勢等から判断しながら工事に着手する。



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