芳賀町は2023年3月のLRT開業を見据え、下原地区6・5haを住宅団地として宅地開発を計画しているほか、桜の名所「かしの森公園」の再整備に乗り出すことが分かった。見目匡町長が本紙のインタビューに答えた。下原地区はハウスメーカーなど民間事業者の誘導を図り、町は道路の配置や上下水道など基盤整備を想定。かしの森公園は、近隣に所在する事業所職員のアンケート調査や有識者の意見などを踏まえ、基本構想を策定する。(4面に見目匡町長インタビュー)
見目町長は下原地区の開発に複数のハウスメーカーが興味を示しているとし、地元との事前調整を踏まえ、開発許可など都市計画変更の手続きに早期に着手していく意向。
下原地区は交通結節点の芳賀町工業団地管理センターに整備されるトランジットセンターから直線距離で約500mと利便性も高く、現在の用途は山林と一部農地となっている。
町は新年度に下原地区まちづくり事業路線測量を実施するため、1910万円の調査費を予算化。また、地区の生活拠点に関するまちづくり計画の策定費275万円も盛り込んだ。
同事業はLRT開業で高まる関心と沿線開発のニーズを踏まえ、地区の既存住宅地の環境向上や居住地域を確保。現況測量を実施し、エリア内の道路の高さなどを検討する。
かしの森公園は、道路の拡幅で敷地面積が6・98haから6・6haに縮小。地元をはじめLRT利用者や通勤者、親子連れなどが憩いの場として活用を見込んだ観光スポット的な整備を想定。LRT整備で道路を拡幅し、伐採された沿道の桜を公園内で楽しめるよう趣向を凝らす。
当初はLRT開業の22年度の供用を目指し、景観プランニング(宇都宮市)で基本設計をまとめた。これまでの検討では、1日を過ごせるような日陰や水辺の整備、営業を停止している売店のリニューアルなどを想定していた。