小柳建設(小柳卓蔵社長、本社・三条市)は、 冷却人工芝を販売するCOOOL(クール、濱口光一郎代表、本社・福岡県)ともみ殻を配合した人工芝の充填剤(じゅうてんざい)を共同開発した。ことし1月に加茂小学校の中庭に試験施工し、環境負荷低減に向けた調査を開始。越冬や天候による劣化、気温・湿度を月3~4回のペースで調査する。
従来の人工芝はメンテナンスが容易である反面、真夏の表面温度が70℃を超えることもあり、衛生面や転んだ場合の衝撃、合成ゴムチップによる海洋汚染など、問題も指摘されている。
COOOLは2020年に自然素材の充填剤「クールターフ(COOOL TURF)」を開発。天然ココナツ繊維や石灰岩を砕いたものを利用し、気化熱で人工芝の表面温度を下げることに成功した。小柳建設はクールターフの素晴らしさに共感し、製品の普及や、さらなる進化を目的に共同開発を進めてきた。
充填材の材料の一部は輸入に頼っているため、粉砕したもみ殻の配合を模索し、22年に商品化。米どころ新潟のもみ殻を用いることで輸送コストを抑えた地産地消となる。
整地後の地面に防草シートを張り、その上から人工芝を敷設。専用ピンで固定した後に充填材を散布し、専用の機械で芝底部や芝の間に落とし込む。ブラッシングして施工完了。天然芝のような見た目で、クッション性があるのが特徴だ。
小柳建設は「SDGsに特化した製品となった。今後も普及を目指していきたい」とする。現在販売可能。製品の問い合わせは小柳建設またはCOOOLで受け付ける。