2月6日の匝瑳市長選挙で初当選を果たした宮内康幸氏は「病院や消防署の建て替え、銚子連絡道路インターチェンジ周辺の産業用地整備などを推進し、活気ある街にしていきたい」との思いを語った。また市庁舎の耐震補強や、市道などの長寿命化対策を行い、安心・安全に暮らせる環境整備を図る。
――市への思いや印象を聞かせてください。
宮内 地元で生まれ育ったこの街が大好きで、もっと活気の溢れる街にしていきたいという思いの中、選挙戦に挑みました。近隣市町村と比較すると活気の無い印象で、特に若い世代を中心に将来的な魅力が感じられていないと思います。そこで、海、里山、農産物など豊富な魅力をPRしていくとともに、住みよい街だと実感できるような施策として、銚子連絡道路インターチェンジ周辺整備など6つのまちづくりビジョンを掲げました。
――「銚子連絡道路インターチェンジ周辺の整備」に関して、具体的な整備手法を教えてください。
宮内 銚子連絡道路の(仮称)八日市場インターチェンジの整備は、経済効果に大きな影響を与えると思われます。成田国際空港の機能強化に併せて、新たな産業用地を整備することで、雇用の場を創出しようと考えています。
施設改善を推進/市民目線の整備を
――公約にある「市民が望む新病院の建設」に関して、計画の進捗はいかがでしょうか。
宮内 既存の市民病院は、雨漏りなどの問題を抱え、建て替えが必要であると考えています。太田安規・前市長時代には、新病院の建設地の候補として、市民病院の駐車場、そうさぬくもりの郷付近を予定しておりました。しかし「JR八日市場駅からアクセスが容易な建設地も候補にしては」との意見があります。
また、建設には6年ほどの期間を有するため、市民の医療環境に影響を与えず、先を見据えた計画にしていきたいと思います。
新型コロナウイルス感染症が拡大し、不安に感じる市民も多くいます。建設計画の中で療養環境の改善や感染症対策を検討する予定です。
――政策に掲げた「市民の安全を守る新消防署の建設」について、具体的な整備手法を教えてください。
宮内 既存の匝瑳消防署は老朽化が著しく、手狭な環境となっています。野栄分署との統合も視野に入れつつ、横芝光消防署の建て替え完了を見据えて、匝瑳消防署の建て替えの検討を行います。
――そのほか、今後、力を入れていきたい主要事業を教えてください。
宮内 安心・安全な生活基盤等を提供するため、市道、排水路などの長寿命化対策に積極的に取り組みたいと思います。また市庁舎については耐震補強が必要なことから、発災時の対策本部としての機能強化を推進してまいります。
――地域の建設業への期待について教えてください。
宮内 発災時の対応など建設業が担う役割は大きく、多大なる力沿えをいただいています。大規模な公共事業が減少している中で、雇用促進や地域経済活性化のため、市でできることを考え、取り組みます。
みやうち・やすゆき
1974年4月6日生まれ。93年、県立東総工業高等学校卒業。同年、民間企業に入社。退社後、2014年、匝瑳市市議会議員選挙で初当選。17年には産業建設常任委員会委員長を務める。その後、文教福祉常任委員会委員長、総務常任委員会委員長、議会改革等特別委員会委員長を歴任。そのほか、JAちばみどり第7期理事、匝瑳市倫理法人会6代目会長。22年、匝瑳市長選挙で初当選。趣味はアウトドア、海釣り、ゴルフ、キャンプなど。祭りで神輿を担ぐのが得意。好きな四字熟語は「粉骨砕身」。