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板倉ニュータウン 第1四半期に発注 県企業局

2022/04/15 群馬建設新聞

県企業局は、板倉ニュータウンで進めている新エネルギー活用住宅モデル事業について、グリーンブロックの造成工事に向けた街区デザインおよび測量設計業務を第1四半期に発注する。発注方式は調整中。水素実証設備を備えた地域マイクログリッドを構築することで、再生可能エネルギーの地産地消の実現と災害レジリエンスを高めた住宅用地として分譲を促進する。当初予算で事業費に1億1500万円を計上。年度内には造成工事に着手する。

板倉ニュータウンで行う新エネルギー活用住宅モデル事業は、新たに地域マイクログリッドを備えた住宅街区を整備・分譲するとともに、P2Gシステムによって水素を生成し、同グリッド内の電力供給に活用する実証事業を行うために計画している。

地域マイクログリッドは太陽光発電設備を各住戸に設置。余剰電力を住戸間融通または蓄電池に蓄電し、夜間や停電時の電力として住宅に供給するもの。

水素実証設備となるP2Gシステムは、2050年のカーボンニュートラル実現に向けて期待されている設備。太陽光発電および住宅エリアの余剰電力で水を分解し、グリーン水素を製造。水素により発電した電力を住宅エリアに供給する。

グリーンブロックの造成工事は、東武鉄道日光線の板倉東洋大前駅の北側に位置する未造成住宅用地の一部を対象に実施する。街区全体3・2haのうち、南側の1・4haで工事を行う。区画数は50程度を見込む。

計画では、街区デザインおよび設計については当初予算の3500万円を充て第1四半期に業務を委託。第3四半期に完了させる見込みとしている。

その後、22年度中に造成工事へ着手する。順調に進めば23年度の第3四半期に1期目の分譲開始を予定している。造成工事は当初予算に8000万円を確保、債務負担行為としては23年度造成工事費6000万円を設定している。なお、第2期の分譲開始は未定としている。

現在、事業スキーム等に関するサウンディング調査および住宅事業者等との協働分譲に向けた官民共創ピッチ(=W)を実施している。こうした取り組みの結果を踏まえ、本年度後半にマイクログリッドおよび水素実証設備の整備に着手したい考え。また、24年度には活用実証試験を開始し30年度に課題などを整理する方針。

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官民共創ピッチ

県庁32階の官民共創スペース「NETSUGEN」で定期的に開催している、地域課題に関してピッチを行うイベント。地域課題における「ありたい未来」について提案を行い、解決に向けて一緒に検討するパートナーや、そのアイデア・ソリューションの提案を求めるもの。

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