県富岡土木事務所(粕川博敏所長)の平成17年度公共工事施工者表彰式が16日、富岡合同庁舎で挙行され、粕川所長や来賓の社団法人群馬県建設業協会富岡支部の岩井重夫支部長をはじめ、事務所関係者が出席し優良工事を完成させた会社代表者者と第一線の現場で手腕を発揮した主任技術者を祝福した。今年度は、全128か所の中から土木工事13か所9社、建築工事1か所1社の計14工事10社が選定され、それぞれに表彰状が贈られた。
午後2時にはじまった表彰式は、まず宮崎実次長から審査経過が報告された。
宮崎次長は審査報告の中で「施工技術には定評のある管内の施工者である皆さんが、腕によりをかけて作っていただいた構造物は、どれも優劣が付けがたいものだった」と労いの言葉を寄せるとともに「表彰の目的は、建設事業の発展及び施工技術の向上に資するとしております。公共事業費の削減をはじめとして、建設事業を取り巻く環境は非常に厳しいものがありますが、現場の安全管理はもとより、技術を研鑽されまして、より良い県土の社会基盤整備にご尽力いただけたらと考えています」と述べ、受賞者のさらなる活躍を期待した。
このあと、所長表彰を射止めた10社の施工者代表と、現場でリーダーシップ発揮し工事を完成へと導いた主任技術者に対し、粕川所長から一人ひとりに表彰状が手渡され、優れた施工管理と熱意で管内を代表する工事を完成させた受賞者を讃えた。
粕川所長は式辞で、「お集まりの皆様には、優れた技術力により、工事現場の総合的な監理のもと、立派な公共施設を完成させていただき、深く感謝申し上げる」と、まず敬意を表した。また県で昨年度から試行している知事・理事表彰を受賞した施工業者のみを対象とした優良業者限定の指名競争入札について触れ、「受注機会の拡大や受注意欲の反映、業者選定の透明性向上など、受注者と発注者の双方にメリットのある工事希望型指名競争入札を実施している。これも試行の段階だが、今後も優秀優良な企業、施工者を対象とした入札方式が考えられ、今後は建設工事安全対策優良技術者表彰制度の創設も検討中と聞いている」と明らかにするとともに、優良工事施工者に対する県の新たなインセンティブの方向性を示唆した。さらに、公共事業が減少する中で業界に対し「経営のスリム化や基盤強化、事業の再構築など、様々な努力を重ねていると思いますが、社会資本整備や管理も将来にわたって大変重要で、ここに居られるような地域に根ざした優秀な企業や技術者のご協力が是非必要。今後も意見交換や技術の研鑽などを通じて、よりよい郷土づくりに繋げて行けたらと考えている」と、結んだ。
来賓あいさつでは、社団法人群馬県建設業協会富岡支部の岩井重夫支部長が、受賞された各社に改めて敬意を表するとともに、昨今の建設業界を取り巻く状況下を述べた上で、「この栄誉を励みとし、今後もさらなる経営の合理化や技術の向上に努め、地域社会に貢献し、技術と経営に優れた企業として、また、業界のリーダーとして、さらなる活躍をご期待いたします」と祝辞を贈った。
これらの祝意を受けて最後に、湯川工務店の湯川嘉昭代表取締役が「本日の受賞の喜びと建設業としての使命を肝に銘じ、一層の研鑽と推進を重ねて参る所存」と決意を新たに、式は閉会した。