壬生町が計画する中泉地区の新産業団地は排水計画など基本計画を固め、年度内にも県に産業団地開発整備要望書を提出する見通しとなった。小菅一弥町長が本紙のインタビューに答えた。当初予算には1040万1000円を計上し、地区面積を確定する現況測量を実施する。新産業団地は一般県道羽生田鶴田線を挟み、みぶ羽生田産業団地隣接地。中泉地区の農地や山林約20haの市街化調整区域を開発し、豊かな自然環境と調和した産業環境の形成を目指す。(2面に小菅町長インタビュー)
新産業団地計画は20年10月22日、地元地権者から要望書が提出されたことを受け実現に向けて動き出した。21年度には基本構想や工業排水計画の事前準備を進めてきた。
計画地は町北西部に位置。みぶ羽生田産業団地前を横断する通称・ファナック通りを挟んだ北側。西側を一般県道羽生田鶴田線、東側を主要地方道宇都宮亀和田栃木線がそれぞれ縦断。工業排水は宇都宮亀和田栃木線下への暗渠化を想定した。
高速交通網は東北自動車道鹿沼ICから南へ約6・5㎞、北関東自動車道の都賀ICから北東へ約5㎞、壬生ICから北西約3・6㎞。みぶ羽生田産業団地約69・3haには、工作機械用CNC装置や産業用ロボット世界首位のファナックが操業する。
ファナック通りから接続する羽生田上蒲生線は、宇都宮亀和田栃木線を起点に壬生ICを経由。国道4号に接続する県央地区の骨格を形成する幹線道路。壬生IC~新産業団地計画地間を約5分で結ぶ。
町では独自施行の産業団地造成や分譲実績はなく、事業主体は経験豊富な県に委託する。
町内には、みぶ羽生田、町南部に惣社東(壬生乙)と吾妻工専(藤井)、町東部におもちゃ(おもちゃのまち3~5丁目)などの産業団地を有す。惣社東は主要地方道宇都宮栃木線の思川右岸側に位置。おもちゃ団地は1965年整備時の輸出玩具団地が前身。
町内にまとまった空き区画はなく、企業の進出意欲に応じ切れていないのが実情。町都市計画マスタープランの土地利用構想によると、産業団地候補地に位置付けたみぶ羽生田、おもちゃ団地東側、総社東に近接する五反目地区の3カ所を多角的に比較検討し開発適地を選定した。