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茨城県大子町

跡地に河川公園を整備/奥久慈グランドホテル購入/来年度は解体工に着手

2005/11/29 日本工業経済新聞(茨城版)

 久慈郡大子町はこのほど、裁判所の競売にかけられていた「奥久慈グランドホテル」を購入した。購入金額は872万4000円。同ホテルは、5年前に廃業して閉鎖されてたままだったが、町の中心地に立地するため、観光地としてのイメージダウンにつながるとして今回町が購入し再整備を図るもの。町では、国のまちづくり交付金を活用し、建物を取り壊して跡地に河川公園を整備する方針。

 町が購入した奥久慈グランドホテル(大子地内)は、町役場の東側に道路を挟んで隣接。久慈川と押川の合流点に立地している。

 敷地面積は4427㎡。規模は、SRC造7階建て延べ512・36㎡。

 昭和42年に開業し、同51年に増築したが、後継者がいないことから5年前に廃業した。

 その後、建物は閉鎖されて裁判所の競売にかけられ、当初は1億円を超える価格が付けられていた。

 昨年4月にはボヤ騒ぎがあり、1階部分が燃えて外壁が黒くなったままだった。

 同ホテルは町の中心部に立地しているため、観光地としてのイメージダウンにつながることに加えて価格も下がったことなどから、今回町が872万4000円で購入。物を取り壊して、跡地に公園を整備することになった。

 ホテル跡地には、町の花火大会や鮎のつかみ取りなどを行うイベント会場として利用できる河川公園を整備する。

 町では、すでに国の「まちづくり交付金事業」の交付申請を行っており、JTの跡地を利用した「大子駅前周辺整備」や湯の里大橋から常陸大子駅前を結ぶ国道461号のアクセス道路などと併せて、今後一体的なまちづくりを進めていく方針だ。

 今後のスケジュールとしては、交付金の採択を待って来年度に建物の解体工事を実施。19年度に単年度で河川公園の整備を行う予定。

 事業費は、建物の解体工事費に6~7000万円、河川公園整備費に4~55000万円を試算している。



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