国土交通省は、道路施設の点検・診断データを一元的に集約する「全国道路施設点検データベース」の整備を進めている。このうち全国の道路施設の諸元、点検結果等の基礎的な情報を示す「損傷マップ」について、10日から無料公開を始めた(https://road-structures-map.mlit.go.jp/)。
これまでに実施した道路構造物(橋梁、トンネル、シェッド、大型カルバート、横断歩道橋、門型標識等、舗装)の点検により判明した、2021年3月末時点における現状と対策状況を公表したもの。施設・管理者ごとの表示や対策状況・判定区分で色分け表示ができるほか、15年度全国道路・街路交通情勢調査の重ね合わせ・区間属性の表示も可能となっている。
全国道路施設点検データベースは、基礎的情報を保存する基礎データベースと、▽道路橋▽トンネル▽附属物▽舗装▽土工―の施設ごとのデータベースで構成。5月時点の閲覧可能データは、▽橋梁が約72万橋▽トンネルが約1・1万本▽シェッドが約3000本▽カルバートが約9000基▽横断歩道橋が約1・1万橋▽門型標識等が約1・7万基▽舗装が約880㎞となる。
より詳細なデータは、有料・利用者登録により公開する方向で検討を進めている。
また、効率的な道路の維持管理のためには、民間開発のアプリケーションとデータベースを一体で活用することが必要となるため、国交省では本年度以降、データベース管理運営団体でアプリケーションの機能等を取りまとめ、カタログ形式で公表する予定だ。