県は、国の「広域道路交通計画」で構想路線に位置付けられた(仮称)つくば八溝縦貫白河道路の概略ルートの検討に着手する。福島県白河市付近の東北自動車道から北関東自動車道を経て、茨城県土浦市付近の常磐自動車道との接続を視野にルートを検討。当初予算には1250万円を配分した。県交通政策課によると、全ルートにおける交通量を推計し概略設計を実施。交通量を推計するため現在、どのようなデータを活用するかを検討しているとした。
つくば八溝縦貫白河道路は、高規格幹線道路の空白地帯となっている県東部地域を南北に結ぶ。「重要物流道路」の指定候補路線でもあり、本県では国道294号の機能強化などを検討していく見通し。
白河市南部から茨城県との県境周辺を南下し、筑波山に至る八溝地方は魅力ある資源が多いものの、東北・常磐・磐越の各高速道とのICまで30分以上の時間を要している。県内の他の地域に比べ不便さが際立っている。
また、重要物流道路は平常時・災害時を問わず安定した輸送を確保するため、国交大臣が指定する。事業中・計画中の路線も含まれ、道路規格を満たすために国庫補助で重点的な支援が受けられる。
県は2016年度、とちぎみちづくり構想を策定し県東部の北側を「那須・白河幹線」、南を「つくば広域・栃木東部連絡幹線」に位置づけた。17年度に県北東部8市町の首長や県議会議員で構成する八溝地域道路整備促進期成同盟会を発足。
同年度には茨城県が主導し、本県と福島の3県による広域連携軸形成のための道路懇話会を開催。問題点を抽出し課題の整理を行った。
18年度に整備方針を検討。19年度は広域的な観点から調査を実施した。調査は富貴沢建設コンサルタンツ(宇都宮市)が担当。20年度には国庫補助による道路調査費を活用し、広域道路網の検討を行った。
21年度は6月に策定した県計画「とちぎの道路・交通ビジョン」に位置付けたほか、7月には国の広域道路交通計画に位置付けている。
















