小山市は、2022年度の公園整備事業をまとめた。継続では城山公園再整備、間々田八幡公園改修、街区公園整備、公園管理事業を推進。城山公園は第1期工事の最終年度となり、間々田八幡公園は人を呼び込む施設整備が終盤を迎える。新規では第2期公園長寿命化計画策定に着手する。市民の安全安心な暮らしの確保を最優先に掲げ、経年劣化が著しい公園施設の修繕を含む長寿命化対策に重点を置く。当初予算で総額13億3075万円を投じる。
城山公園再整備(城山町1丁目)は4億9575万円。下野守護だった小山氏の祇園城跡。敷地4・2haを3期計画で再生を図る。1期計画整備2haは19~22年度の4年間に設定。1期計画の総事業費は9億6200万円を見込んでいる。
1期計画最終年度を迎える22年度は、南部エリアの本丸と二の丸付近を整備する。トイレ改修やサイン計画の実施設計委託料が975万円、工事費が4億8600万円。国の都市構造再編集中支援事業を導入し、新たな憩いや集いの拠点に生まれ変わる。
18年度の基本計画はパシフィックコンサルタンツ栃木事務所が担当。19年度は公園南部の基本設計を森緑地設計事務所、20年度は樹木健全化等実施設計を三条工測(小山市)が手掛けた。思川左岸高台の悠然な眺望を生かした心安らぐ場を創造する。
工事は基盤整備一式(法面保護、施設撤去、造成、給排水設備、電気設備)を第1四半期、トイレ改修一式、サービス施設一式、園路広場一式(ポーラスコンクリート舗装)、管理施設一式を第3四半期、植栽一式(低中高木、自然石舗装)を第4四半期に発注する。
2期計画は中央エリア(1・5ha)、3期計画は北部エリア(1ha)の整備を予定。公園は南側から本丸・二の丸、中曲輪、上段曲輪、塚田曲輪、北曲輪の5つのエリアに大別。本丸・二の丸は庭園、中曲輪や上段曲輪は桜、塚田曲輪は広場、北曲輪は雑木林が広がる。
間々田八幡公園改修(間々田)は1億3000万円。「歴史と文化が織りなす緑の杜」を整備テーマに、3haを間々田八幡宮の歴史や文化に触れながら四季折々の彩りを楽しむ公園に改修する。19~23年度の5カ年間で総事業費3億7600万円を見込む。
工事は便益施設(トイレ1基)を第1四半期、弁天池井戸掘削1基、園路広場その1(造成、サービス施設、管理施設、照明施設他)を第2四半期、園路広場その2(造成、植栽、管理施設、便益施設、サービス施設、遊戯施設)を第3四半期に発注する。
1966年3月、間々田八幡宮の一部借地で開園。八幡宮は奈良時代中期の創建とされ、端午の節句に開催される「間々田のじゃがまいた」(蛇まつり)の奉納会場。奉納時には約1万人の観光客が集まる。19年3月、国の重要無形民俗文化財に指定された。
公園施設の老朽化や樹木繁茂による暗がりを解消し、快適な市民の憩いの場に転換する。基本計画、基本設計とも三条工測が担当。19年度の修正基本設計・実施設計は景観プランニング・富貴沢建設コンサルタンツJV(宇都宮市)が手掛けた。
街区公園整備は1億4190万円。土地区画整理事業区域内に生み出された公園用地、まちづくり構想で位置付けた街区公園を創設する。22年度は主に平和公園(平和)、思川西部3号公園(立木)、喜沢南部公園(喜沢)、もみじ山公園(間々田)が対象。
予算額は平和公園が用地取得と工事に6830万円、思川西部3号公園は実施設計と工事に4440万円、喜沢南部公園は工事に2320万円、もみじ山公園は測量と実施設計委託料に350万円。別途、公園台帳作成委託料が250万円。
喜沢南部は整備一式(遊戯施設、植栽、広場、管理・便益施設)を第2四半期、平和は整備一式(植栽、広場、管理・便益・サービス施設)、思川西部3号は整備一式(遊戯施設、植栽、広場、管理・便益・サービス施設)を第3四半期に発注する。
公園管理は5億円。市全域の355カ所の公園、広場、歩行者専用道路を維持管理。年間緑地管理委託料3億3000万円、樹木剪定伐採委託料7700万円、施設管理委託料4343万8000円、光熱水費3285万9000円、修繕料1670万3000円。
第2期公園施設長寿命化計画策定は委託料3000万円。次期期間は24年度~33年度の10年間。公園施設の計画的な更新基本方針や対策を示す。公園施設長寿命化対策は1900万円。祝町公園外10公園14施設の老朽化した遊具や休憩施設を更新する。
その他公園整備は1210万円。内訳は遊具・休養・便益施設改修費750万円、自治会設置公園整備費350万円、小山思いの森張芝工事(神鳥谷)110万円。小山総合公園(外城)は200万円。歩行者専用単径間PC斜張ふれあい橋(60m)を点検する。