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茨城県ひたちなか・東海広域事務組合

近く3分離発注へ/45億で消防庁舎建て替え

2022/05/19 日本工業経済新聞(茨城版)

 ひたちなか・東海広域事務組合が進めている消防本部・笹野消防署庁舎建て替えがいよいよ始動する。近く一般競争で建築・機械・電気の3分離にて建設工事を発注し、6月議会にて契約を諮った後、約2年の工期で建設工事を進める。新庁舎は基礎免震構造、準耐火建築物のS造3階建て、延べ床面積4228㎡規模。付属施設として車庫棟や訓練棟などを配備する。本年度当初予算では、5カ年(2022~26年度)の債務負担行為に45億718万円の限度額を設定した。

 建設予定地は、ひたちなか市笹野町2―8―1ほかで、敷地面積が1万1666・75㎡(近隣商業地域、建ぺい率90%、容積率200%)。北側には市道1級1号線(昭和通り、W33m)が接する。敷地内に建つ男女共同参画センター(S造213・53㎡)は、㈱大曽根建設(ひたちなか市)が21年度に解体済み。

 新庁舎の平面計画を見ると1階では消防署機能として事務室、出動準備室のほか、エントランスホールや緊急消毒室を設置する。車庫に隣接するエントランスホールでは見学者に緊急車両が見やすいよう配慮している。

 2階には多目的ホール、食堂、仮眠室などを配置。多目的ホールは可動間仕切り壁の設置で3分割利用が可能で、講習会利用ができるようにAV機器を設置する。食堂は1階車庫の状況が確認できる吹き抜けとなっており、出動待機所としての利用を考慮して階段を直近に配置し出動動線を最短化する。

 3階は本部事務室や指令室、災害対策室を集約配置する。各部屋を壁ではなくガラスで仕切ることで相互の目視確認により連携強化を図ることとしている。建物全体では高さ16mを確保する。

 供用を開始する24年度以降には、既存庁舎を解体する。建物規模がRCS造2階建て、延べ床面積2016・95㎡。解体後の25年度には付属施設となる訓練棟と車庫棟を建設、26年度には外構工事を進めていく計画。

 車庫棟は敷地北西側の昭和通り沿いに配置する。建物がS造平屋、床面積280㎡。訓練棟は庁舎棟と車庫棟の中間に配置。建物の規模などがRC造3階建て、延べ床面積300㎡を確保する。このほか、付属棟(RC造平屋、111㎡)や無線機収容局舎(S造平屋、6㎡)も配置する。

 外構計画では、駐車場169台(うち思いやり駐車場4台)、駐輪場16台分を確保するほか、外周には植栽を整備する。

 現在の庁舎は竣工から約50年が経過し、経年劣化が進んでいる。大規模災害時にも消防活動拠点としての機能を維持し、住民の安全安心を守るために庁舎を建て替える。

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