宇都宮市は、都市計画道路3・3・105号産業通り大和工区(陽南3丁目、八千代1丁目ほか)の4車線化整備事業に着手する。事業延長は813・9mで、江曽島本通り交差点~宮原球場通り交差点の612mと主要地方道宇都宮栃木線(栃木街道)の八千代1丁目交差点から東側201・9mの2つの区間で構成。5月末までに事業認可を取得し7月から道路詳細設計、9月下旬に事業説明会を実施し、用地測量や物件調査を委託。23年度から用地取得を始め24年度に着工する予定。事業期間は2022~27年度。総事業費は約36億円を見込んでいる。
大和工区は19年度に4車線化が完了した陽南工区西側の2車線区間。産業通りのうち陽南通りと呼ばれている道路で、国道4号と主要地方道宇都宮栃木線を結ぶ。
沿道には住宅や陽南小学校、県立がんセンター、大型商業施設や店舗などが立地。交通量が多く、慢性的に渋滞が発生。特に栃木街道の西側から宮原球場通り交差点までの約1㎞区間の渋滞が激しい状況となっている。
整備内容は約15mの現道を25mに拡幅し、交差点は右折レーン設置など改良を実施。自転車専用通行帯を設置し、歩道をセミフラット化する。
東進方向の渋滞を緩和するため江曽島本通り交差点~宮原球場通り交差点の区間を拡幅。交差点は八千代1丁目交差点と宮原球場通り交差点改良を同時に実施するなど工事期間中の渋滞緩和や事業効果の早期発現を考慮し、段階的に整備していく。
計画標準幅員は25m(車道3・25m×4、中央分離帯2m、自転車専用通行帯1・5m×2、歩道3・5m×2)。栃木街道交差点側は34・5m。右折レーン延伸や直進レーンの増設などを行う。
20年度に道路の測量を東洋測量設計、予備設計を富貴沢建設コンサルタンツに委託。事業化に向け準備を進めてきた。整備によってボトルネック区間が解消され、渋滞緩和や移動時間の短縮、歩行者、自転車利用者の安全が確保される。
東武宇都宮線や新川の横断部がある区間については、関係機関との協議調整に時間がかかるため事業区間の対象外。大和工区の整備を進めながら調整を進めていく考え。
産業通りは市東南部を半環状に結ぶ4車線計画の道路。全体計画は平出工業団地内の国道4号から下砥上町の宇都宮環状道路までの延長1万840m。宇都宮環状道路の機能補完、国道4号のバイパス機能など都市機能を支える重要な役割を担う。
20年度に宇大東南部地区土地区画整理事業地内が開通し全線が供用。2車線区間では順次4車線化が進められている。