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【労災統計】2021年は建設業の死亡者数が4年ぶりに増加

2022/06/01 本社配信

 厚生労働省が発表した2021年の労働災害発生状況(確定値)では、建設業の労働災害による死亡者数は288人で業種別では最多となり、300人は下回ったものの、前年比で30人増えた。また、休業4日以上の死傷者数は製造業、陸上貨物輸送事業に次いで多い1万6079人で、前年比1102人の増加となった。現行の第13次労働災害防止計画において、昨年までは目標を上回るペースで死亡者数が減っていたが21年は急激に増加へと転じ、4年ぶりの増加となった。

 事故の型別を見ると、建設業では死亡災害、死傷災害ともに「墜落・転落」が最多で、死亡原因の38%、全死傷者数の30%を占めた。

 厚労省では、今後の対策として▽「足場からの墜落・転落災害防止総合対策推進要綱」に基づく「より安全な措置」の普及推進▽フルハーネス型墜落制止用器具の適切な使用の徹底、労働安全衛生規則の順守徹底▽はしごや脚立を使用する前に確認すべき事項をまとめたチェックリストを活用した対策―といった施策の推進を求めている。

 ※建設業における労働災害発生状況の推移は表参照

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