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千葉県かずさ水道広域連合企業団

28年度までに完了/伊豆島配水池の耐震化/補強+増設と更新+拡大両にらみ/かずさ水道広域連合企業団

2022/06/23 日刊建設タイムズ

 かずさ水道広域連合企業団は、伊豆島配水場の配水池等の耐震化を2028年度までに完了する。工法については基本計画の取りまとめ段階で「耐震補強+増設」と「更新+容量拡大」を検討。「耐震補強+増設」の場合は24年度以降に設計を委託し、一般競争入札による工事発注を想定。「更新+容量拡大」の場合は、デザインビルド方式も視野に、公募型プロポーザル方式による24年度以降の事業者選定を検討する。施工に際しては段階的な水運用も視野に入れ、配水を継続しながら進めていく。

 17日には「伊豆島配水池等耐震化基本計画策定業務委託」の事後審査型制限付き一般競争入札を公告した。28日までの入札参加申請期間、7月4日と5日の入札書提出期間などを経て、6日に開札する。委託期間は24年3月15日まで。

 業務内容は、設計協議、現状の把握、配水池等耐震化基本計画、報告書作成、照査。

 「君津地域水道事業統合広域化基本計画」に基づく6つの施設統廃合事業のうち、「伊豆島(木更津市)、吉野田(袖ケ浦市)配水区域の統廃合」では伊豆島配水区域を拡大し吉野田配水場を将来的に廃止することとしている。

 伊豆島配水場においては、拡大する配水量に見合った配水池の整備に併せ、耐震化を図る。

 耐震診断を07年度、また耐震化対策案検討を11年度に日新技術コンサルタントに委託して実施。補強工法については底板増し打ちと増し杭が想定されるものの、技術的難易度が高いとされた。 

 そこで、業務においては新技術等を踏まえて再検討を実施した上で、補強によって不足する容量分の増設や、建て替えなどの方向性を探る。

 また、各整備手法について管網計算を行い、水運用に支障が無いことを確認した上で、概算工期や概算事業費を算定し、施工性、維持管理性などを総合的に評価して整備手法を決定する。

 整備後の容量については、吉野田配水場の廃止および非常時に必要な容量を勘案し、12時間分を満足するよう計画する。

 場内配管についても健全性を評価し、対策手法に見合った配置を検討する。

 伊豆島配水場は、木更津市伊豆島1235―12ほかに所在。1976年度の給水開始。水源は第1中継ポンプ場からの受水。最大配水量(2022年度認可値)は1万698m3/日。配水池はPC造、高さ6m(HWL85m、LWL79m)×内径21m、容量2000m3×3池。配水方式は自然流下。

 配水池周辺の場内配管は鋳鉄管で、φ300㎜やφ350㎜など。標準土被りは1200㎜程度。

 また、吉野田配水場は木更津市伊豆島1200にある。1986年度の給水開始。水源は第1中継ポンプ場からの受水。最大配水量(2022年度認可値)は1660m3/日。配水池はRC造、高さ4m(HWL80m、LWL76m)×幅16・8m×奥行き12・5m、容量848・4m3×2池。配水方式は自然流下。

 吉野田配水場の廃止時期は未定。施設については耐用年数に至っていないことから、転用も検討することになりそうだ。

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