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県建設発生土リサイクル協会、浄水発生土を再資源化

2022/06/23 埼玉建設新聞

 埼玉県建設発生土リサイクル協会(小沢正康理事長)が、県営浄水場の水処理過程で生まれる副産物、浄水発生土を園芸用土に一部再利用する「リサイクル花壇」活動に力を入れ出した。引き受けた浄水発生土に天然の黒土を1対1の比率で配合し、園芸に適した土質に改良。さいたま市公園緑地協会に提供することで普及を図っている。

 さいたま市内・八王子公園の花壇設置のために、浄水発生土と黒土を混ぜた再生客土8立方mをリサイクル協会がこのほど提供した。浄水発生土は、土の保管・処分コストに困る県の行田浄水場から調達した。

 浄水発生土自体の有効利用に加え、天然資源である黒土の採取量の低減も兼ねたSDGs(持続可能な開発目標)に直結する社会貢献活動だ。

 さらに、同市公園緑地協会が公園管理の樹木剪定で集めた枝・葉を原料とする堆肥1立方mを再生客土に混合。土と緑双方を再資源化する観点から県、市の外郭団体、リサイクル協会の3者が協働する関係が生まれた。

 28日には同公園の花壇に、地元中学生が社会学習の花植えを行う。

 3者による浄水発生土の再利用は、昨年度始まったもの。別所沼公園内(同市公園緑地協会前)に、再生客土4立方mとリサイクル堆肥1立方mを用いた花壇を設置したのが最初だ。八王子公園は2カ所目となる。

 公園緑地協会は「引き続き、リサイクル花壇を置く可能性を検討していきたい」としている。

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