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茨城県那珂市

那珂IC周辺道の駅整備/候補地4カ所に絞る/PPP・PFI可能性調査へ/事業者公募は23年度

2022/06/24 日本工業経済新聞(茨城版)

 那珂インターチェンジ周辺への複合型交流拠点施設「道の駅」整備の検討を進める那珂市は、設置候補地を4カ所に選定した。今後、検討委員会の中で候補地選定に向けた検討を行っていく。本年度には基本構想・計画をまとめるほか、整備・管理運営に係るPPP/PFI導入可能性調査を実施。想定では2023年度に事業者公募や平面測量に取り組み、24年度にかけて基本設計をまとめる。用地買収を進めながら25年度に実施設計に移り、26~27年度にも建設工事に取り掛かる。

 IC周辺地域(356ha)では、国道118号の4車線化などにより交通利便性が高まり、県北地域における主要アクセス動線上に位置している。市では、21年に「まちづくりの方針」において、道の駅整備の検討を方針決定した。

 候補地は、4車線化事業を進めている都市計画道路「菅谷・飯田線」(バードライン)の縦軸を中心として、ICから約2㎞圏内の範囲に設定。4候補地ともに区域区分が市街化調整区域で農業振興区域農地用地区域となっている。

 インフラ状況として、上水道の市水道給水管接続可、下水道では那珂久慈流域下水道本管が接続可で協議が必要。電気については高圧電気が接続可能となる。

 災害リスクでは、候補地全て浸水想定区域外で、土砂災害も警戒区域外となる。

 飯田押敷交差点北側は、ICから約500mと最も近くに位置する。前面道路についても、菅谷・飯田線(W7・75m)ほか、県道65号那珂インター線(W11~17m)に接している。

 ICから北側に約2・7㎞の飯田大洞交差点の候補地には、ため池が存在。国道118号に接し、県北地域への動線上に位置している。

 今後の整備検討調査にあたっては、㈱建築技術研究所が担当する。調査内容は、施設(駐車場、休憩施設、情報発信施設、防災施設等)の概略設計や整備効果の検討、整備・管理運営に係るPPP/PFIの導入可能性調査、建設地選定となる。

 民間事業者の活動・新たな投資・予定に関しては、26年度以降にバス・タクシー事業者等が連携したMaaSの交通結節点の整備、PPP/PFI事業者による農産物直売所、飲食施設等の整備・運営を予定する。

 市では3日に学識経験者や市内事業者、各種団体代表者で構成する「那珂市複合型交流拠点施設道の駅整備検討委員会」を設置した。年度内に全6回の検討委員会の開催を予定しており、候補地の比較検討や施設レイアウトなどについて話し合う。

 「道の駅」のコンセプト案は、『ナカにつながる、ナカからつなげる、道の駅』を掲げる。那珂ICと地域内外の魅力を繋ぐ拠点整備は、28年度の供用開始を目指す。

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